史上最年少、最高勝率で200勝を達成した藤井聡太二冠。あらゆる記録を塗り替えていくが、次はどんな記録を更新するか。
※対局予定棋士との対戦成績は藤井から見た過去の対戦成績
■王将戦挑戦者決定リーグで無念の陥落も200勝達成
11月2日に第70期王将戦挑戦者決定リーグ5回戦で広瀬章人八段と対戦。角換わり腰掛け銀から難解な戦いとなり、終盤にピンチもあったが最後は競り勝った。リーグ2勝目で残留に望みをつなぐ。
11月20日に王将リーグ最終戦で木村一基九段と対戦。相矢倉からお互いに歩をぶつけながら、じっくりとしたねじり合いが続く。徐々に攻めを繋いでいくと、最後は大差で圧倒。リーグ最終戦を快勝で終え、3連敗からの3連勝となった。しかし広瀬八段が永瀬拓矢王座を破り3勝目をあげたため、順位差でリーグは陥落となった。来期はリーグ復帰を目指し、二次予選からの戦いとなる。
なお、本局が通算200勝目(40敗)となった。8割超えでの200勝達成は史上初。
■第28期銀河戦では準決勝に進出
11月11日に第79期順位戦B級2組7回戦で北浜健介八段と対戦。北浜の先手中飛車に藤井は得意の急戦。難解な戦いが続いたが、中盤からじりじりと藤井が差を広げていく。着実に勝ちへと近付いていき、そのまま押し切った。これで無傷の6連勝と星を伸ばし、B1昇級へまた一歩近付いた。全勝は藤井1人、1敗で3人が追う展開で、藤井は残り4戦で3勝すれば昇級が決まる。8回戦は野月浩貴八段(初手合)と対戦する。
第28期銀河戦決勝トーナメント2回戦の永瀬拓矢二冠(対局当時)戦が放送。横歩取りから形勢が二転三転する乱戦となったが、最後は辛くも逃げ切った。準決勝では木村一基九段と対戦する。
11月22日に第70回NHK杯将棋トーナメント2回戦の木村一基九段戦が放送。戦型は後手で角換わり腰掛け銀に。力の入った際どい大熱戦となったが、最後は惜しくも届かず敗れた。
第34期竜王戦ランキング戦の組み合わせが発表。5期連続のランキング戦優勝を目指す藤井は2組に登場。初戦は阿久津主税八段(1勝0敗)と対戦する。
第6期叡王戦は段位別予選からの出場で、八段予選に出場し、長沼洋八段(初手合)と対戦する。隣には師匠の杉本昌隆八段もおり、ともに初戦を勝てば3度目の師弟戦となる。
第69期王座戦、第14回朝日杯も進行中だが、藤井はいずれもシードのため本戦からの出場となる。
また、11月12日にはオンラインで王位就位式が行われ、王位獲得の謝辞を述べた。
文=渡部壮大
放送情報
(将棋)第28期 銀河戦 決勝トーナメント 準決勝
放送日時:2020年12月10日(木) 20:00~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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