棋聖戦五番勝負をストレートで勝利!藤井聡太、7月の対局を振り返る

藤井聡太
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棋聖戦五番勝負をストレートで勝利し、タイトル初防衛を達成した藤井聡太二冠。これまで苦戦が続いていた豊島将之竜王にも連勝を重ね、ダブルタイトル戦も視界良好だ。

※対局予定棋士との対戦成績は藤井から見た過去の対戦成績

■棋聖戦五番勝負をストレートで勝利、ダブルタイトル戦も視界良好か

7月3日に第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局で渡辺明名人と対戦。渡辺の矢倉に、藤井は雁木。早い段階で乱戦模様となり、難解な戦いが続いた。終盤、渡辺側に形勢が振れた瞬間もあったが、双方1分将棋の中、藤井はチャンスを見逃さず逆転。最後は飛車をタダで取らせる派手な手で勝ちを決めた。これで3勝0敗となり、初防衛を達成。タイトル3期により九段昇段も果たした。

7月6日に第80期順位戦B級1組4回戦で久保利明九段と対戦。久保の角交換振り飛車から難解なねじり合いになる。駒得してリードを奪うと、端攻めで敵玉を追い込む。終盤は手堅い指し回しで逃げ切り、今期順位戦を3勝1敗とした。次戦は木村一基九段(6勝1敗)と対戦する。

7月10日に第34期竜王戦決勝トーナメントで山崎隆之八段と対戦。山崎の相掛かりからじっくりした展開に。中央の争いでリードを奪うと、山崎の反撃をしっかり余して制勝。8月6日に行われる準決勝では八代弥七段(2勝0敗)と対戦する。2組決勝に続いての対戦だ。

7月13、14日にお~いお茶杯第62期王位戦七番勝負第2局で豊島将之竜王と対戦。角換わりの相早繰り銀の最新形に。豊島の動きに自陣角で対応するが、その角を目標にされて苦戦に陥る。しかし藤井も相手に楽をさせず、微差で追走。終盤のチャンスをとらえて逆転すると、再逆転は許さず、勝ち切った。悪い流れを変える大きな逆転勝ちで七番勝負は1勝1敗。

棋聖戦五番勝負をストレートで勝利した藤井聡太

続く7月21、22日に王位戦第3局が行われた。先手の藤井が久しぶりに角換わりを採用し、腰掛け銀の最新形に。難解な中盤から藤井が抜け出すと、的確な攻めを繰り出してリードを広げる。最後まで粘りを許さずに寄せ切り、投了に追い込んだ。七番勝負は2勝1敗とリード。第4局は8月18、19日に行われる。

7月25日に第6期叡王戦五番勝負第1局で豊島将之叡王と対戦。王位戦に続く角換わりから、豊島の誘いに乗る形で乱戦に。手筋を駆使して手を作ってリードを奪うと、終盤は小駒でうまく食いついて寄せ切った。第2局は8月3日に行われる。

7月30日に第71期ALSOK杯王将戦二次予選で石田直裕五段と対戦。先手の藤井は相掛かりを選び、じっくりとした戦いに。じわじわとリードを奪うとそのまま押し切った。二次予選決勝では稲葉陽八段(3勝2敗)と対戦する。

■藤井聡太二冠の今後の対戦予定

第47期棋王戦挑戦者決定トーナメントの組み合わせが決定。藤井は初戦で斎藤明日斗四段(初手合)と対戦となる。
第29期銀河戦は、前回優勝の藤井はHブロック最終戦での登場となる。放映は10月の予定。
第71回NHK杯将棋トーナメントで、シードの藤井は2回戦で深浦康市九段と対戦する。
第42回将棋日本シリーズは初戦シード。2回戦では羽生善治九段─千田翔太七段戦の勝者と対戦する。対局は9月25日(土)の予定だ。

第4回ABEMAトーナメント本戦の組み合わせが発表。藤井のチーム(高見泰地七段〈※「高」は正しくは「はしごだか」〉、伊藤匠四段)は初戦で広瀬章人八段のチーム(丸山忠久九段、北浜健介八段)と対戦する。

文=渡部壮大

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放送情報

藤井銀河決勝戦自戦譜解説 第28期 銀河戦 決勝 藤井聡太二冠 vs 糸谷哲郎八段
放送日時:2021年8月19日(木)18:12~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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