佐々木大地五段らが決勝トーナメント進出!第29期銀河戦、注目の若手棋士たち

佐々木大地五段
佐々木大地五段

第29期銀河戦の本戦ブロックも終盤に入ってきた。すでに決勝トーナメント入りの決まった棋士も出始めている。今回は各ブロックで連勝を伸ばし、決勝トーナメント進出を決めた若手棋士を紹介していこう。

Dブロックで5連勝と星を伸ばしたのは佐々木大地五段。初戦から登場した石川優太四段の連勝を3で止め、そこから勝ち続け決勝トーナメント進出を決めた。佐々木は棋王戦での挑戦者決定戦進出、新人王戦での準優勝のほか、王位リーグの常連でもあるなど、各棋戦で勝ちまくっている。竜王戦、順位戦での昇級をしていないのが不思議なほどの実力者だ。惜しくもあと一歩が届かないことが多いが、そろそろ大きな称号が欲しいところだろう。銀河戦では2度決勝トーナメントに進んでおり、第25期のベスト8が最高成績。

8月5日に放映されるDブロック9回戦の相手は師匠の深浦康市九段。仲の良い師弟だが、公式戦では初手合。弟子が成長した姿を見せるか、はたまた師匠が貫録を見せるか。注目の一局だ。

黒田尭之五段

(C)囲碁・将棋チャンネル

Eブロックで5連勝し、最多連勝者として決勝トーナメント進出を決めたのは黒田尭之五段。銀河戦本戦には初登場だったが、初戦で前期7連勝を記録した山本博志四段に勝つと、一気に星を伸ばした。また、昨年度は順位戦で昇級するなど長い持ち時間でも結果を出している。

愛媛県出身の棋士は長らく誕生しておらず、地元にとっては待望の棋士だった。地方出身者は奨励会時代に東京、大阪に拠点を移すことが多い中、貴重な地方在住棋士でもある。居飛車、振り飛車何でも指すオールラウンダー。ネット将棋で鍛えた早指しで、決勝トーナメントでも台風の目となれるか。

増田康宏六段

(C)囲碁・将棋チャンネル

Fブロックで4連勝と星を伸ばしているのが増田康宏六段。増田は新人王戦で2度の優勝経験もある若手有望株の一人で、銀河戦ではこれで4期連続の決勝トーナメント進出。最終勝ち残り者を狙いやすいポジションの棋士と違い、増田の位置からでは最多連勝が要求されるため、快挙と言える。過去3期の成績は第26期7連勝、第27期5連勝、第28期3連勝と、毎回連勝を重ねてきた。第27期では決勝トーナメントで稲葉陽八段、羽生善治九段を破りベスト4進出(準決勝で優勝した豊島将之名人〈当時〉に敗れる)した。前期は決勝トーナメント初戦で藤井聡太棋聖(当時)に逆転負けを喫したものの、優勝者相手に接戦を演じている。もちろん今期はこれまで以上の結果を狙っていることだろう。

決勝トーナメント初戦は最多連勝者対最終勝ち残り者の組み合わせとなるため、若手対トップ棋士の構図になりやすい。他の棋戦ではなかなか見られない、新鮮なカードが生まれやすいのが銀河戦の醍醐味の一つだ。

文=渡部壮大

この記事の全ての画像を見る

放送情報

第29期 銀河戦 本戦Dブロック 9回戦 深浦康市九段 vs 佐々木大地五段
放送日時:8月12日(木)7:00~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物