2022年も更なる飛躍を期待!藤井聡太の12月を振り返る

二冠防衛、二冠奪取で四冠に前進した2021年。2022年は更なる飛躍を見せてくれることだろう。まずは年明けから始まった王将戦七番勝負に注目だ。

※対局予定棋士との対戦成績は藤井から見た過去の対戦成績

12月2日に第80期順位戦B級1組9回戦で近藤誠也七段と対戦。角換わり腰掛け銀から近年では珍しくなった固め合う展開。後手ながら先攻を目指した藤井だが、近藤に的確に対応されて苦戦に陥る。苦しい時間の長い将棋だったが、離されない指し回しを続け、相手の受け損じに乗じて逆転。優位に立ってからは緩みなく押し切って、8勝1敗と星を伸ばした。全勝だった佐々木勇気七段が敗れたため、1敗で順位上位の藤井が首位に立った。

次の10回戦は抜け番となり、1月13日に行われた11回戦では千田翔太七段(4勝1敗)と対戦。藤井は千田に敗れ、A級昇級は持ち越しに。次局は2月3日、阿久津主税八段と対戦する。

第71期ALSOK杯王将戦は挑戦権を獲得。渡辺明王将(8勝2敗)との七番勝負は1月9、10日に静岡県掛川市「掛川城二の丸茶室」で開幕し、第1局の勝ち星をあげたのは藤井。渡辺王将と二日制で戦うのは初となった。

2021年、大躍進を遂げた藤井聡太
2021年、大躍進を遂げた藤井聡太

第15回朝日杯将棋オープン戦の本戦組み合わせが決定。藤井は1回戦で船江恒平六段(2勝0敗)と対戦する。対局は1月16日に名古屋国際会議場で公開対局として行われ、勝てば同日に2回戦も戦う。

12月9日に第29期銀河戦決勝トーナメント2回戦の佐々木大地五段戦が放映。じっくりした展開から千日手模様になるが、先手の藤井が果敢に打開。藤井にしては珍しく二転三転する泥仕合となるが、最後は際どく佐々木玉を捕まえて制勝。

続く12月14日には準決勝の渡辺明名人戦が放映。角換わり腰掛け銀から自陣角を放って打開を図るが、渡辺の研究範囲だったようで徐々に苦戦に陥る。渡辺の落ち着いた指し回しの前に終始押され気味の内容となり、完敗となった。連覇を目指した銀河戦だったがここは渡辺が意地を見せた。

第30期銀河戦本戦の組み合わせが発表。藤井はGブロック最終戦に登場する。手前には木村一基九段、久保利明九段らが控えており、勝ち上がってきた棋士と対戦し、勝てば決勝トーナメント進出だ。

12月26日にSUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2021に出場。藤井はファン投票で西側の1位としての選出だ。佐藤秀司八段と対戦し、激しい切り合いを制した。チームとしての結果も西側が5連勝と圧倒。

文=渡部壮大

この記事の全ての画像を見る

放送情報

第71期 ALSOK杯王将戦 七番勝負 第2局 1日目 渡辺明王将 vs 藤井聡太竜王
放送日時:2022年1月22日(土)8:45~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物