順位戦の最終局を勝ち、A級昇級も決めた。王位、棋聖を防衛し、竜王、叡王、王将と奪取。2021年度は非の打ちどころのない好成績だった。
※対局予定棋士の名前の後の()内は藤井から見た過去の対戦成績。
3月9日に第80期順位戦B級1組13回戦で佐々木勇気七段と対戦。角換わりから佐々木が研究十分の速攻を仕掛ける。苦しい局面があったものの、際どい玉形で相手の攻めを耐える。相手の大技にしっかり切り返して形勢をリードすると、最後はたちまち寄せ切った。この勝利により、5年連続での勝率8割も達成。
これで今期順位戦を10勝2敗とし、1位でA級昇級を決めた。2位で昇級を決めたのは稲葉陽八段。来期は永瀬拓矢王座、豊島将之九段らが在籍する最高峰のA級で戦う。10人による総当たり戦で、優勝すれば第80期の名人(渡辺明名人─斎藤慎太郎八段戦の勝者)と七番勝負を戦う。
第30期銀河戦本戦はGブロック最終戦に登場する。手前には木村一基九段、久保利明九段らが控えており、勝ち上がってきた棋士と対戦し、勝てば決勝トーナメント進出だ。放映は秋の予定。
第72回NHK杯将棋トーナメントの組み合わせが発表。藤井は1回戦シード、2回戦で西田拓也五段─伊藤匠五段戦の勝者と対戦する。
第70期王座戦、第48期棋王戦コナミグループ杯はタイトルホルダーのため本戦シード。まだ予選の最中のため、組み合わせは未定。
第93期ヒューリック杯棋聖戦、お~いお茶杯第63期王位戦は藤井への挑戦権を争う決勝トーナメント、挑戦者決定リーグが進行中。第7期叡王戦の挑戦者決定戦は出口若武五段と服部慎一郎四段という若手同士のフレッシュな組み合わせとなり、出口五段が勝利して挑戦権を獲得した。藤井とタイトル戦を戦うのは初となる。
4月1日に第49回将棋大賞が発表され、藤井は最優秀棋士賞や最多勝利賞など、2021年度も数々の賞を受賞した。
文=渡部壮大
放送情報
第71期 ALSOK杯王将戦 七番勝負 第3局 渡辺明王将 vs 藤井聡太竜王
放送日時:2022年4月16日(土)20:00~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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