棋聖戦、3連覇を達成!20歳を迎えた藤井聡太の7月の対局を振り返る!

14歳で史上最年少デビューを飾った藤井もついに20歳となった。10代最後の対局で棋聖防衛を決めて通算タイトルは9期目。タイトル獲得数では早くも歴代9位に浮上した。
※対局予定棋士の名前の後の()内は藤井から見た過去の対戦成績。

7月19日に20歳の誕生日を迎えた藤井聡太
7月19日に20歳の誕生日を迎えた藤井聡太

7月4日に第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局で永瀬拓矢王座と対戦。角換わり腰掛け銀から双方準備が十分の様子で早い進行となる。先にリードを奪ったのは藤井。実戦的にもペースをつかんで攻め続け、永瀬の粘り強い指し回しにも乱れず押し切った。五番勝負は2勝1敗と逆転。

7月8日に第48期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメントで中川大輔八段と対戦。相掛かりからじりじりとしたねじり合いが続いたが、徐々に藤井がペースを掴んでいく。リードを奪ってからは的確な指し回しで粘りを許さず押し切った。次戦は久保利明九段(3勝3敗)と対戦する。
 
7月13、14日にお~いお茶杯第63期王位戦七番勝負第2局で豊島将之九段と対戦。第1局と立場を入れ替えての角換わり腰掛け銀から早い進行となる。中盤は長考の応酬となるが、抜け出した藤井が緩みなく攻め続けて押し切った。七番勝負は1勝1敗に。

7月17日に棋聖戦第4局で永瀬王座と対戦。相掛かりから後手の藤井は歩損を受け入れる構想を見せる。チャンスを逃さず強い踏み込みでリードを奪うと、終盤は緩みなく押し切って制勝。3勝1敗でシリーズを制し、棋聖戦では3連覇を果たした。

7月20、21日に王位戦第3局で豊島九段と対戦。角換わり腰掛け銀から古い形となり、後手の藤井が先攻。難解ながらじわじわとペースをつかんでいくと、最後は鮮やかな切れ味を見せて制勝。七番勝負を2勝1敗とした。第4局は8月15、16日に行われる。

第81期A級順位戦は初戦を勝って1勝0敗。2回戦は菅井竜也八段(5勝2敗)と8月10日に対戦する。
 
第30期銀河戦本戦はGブロック最終戦に登場する。手前には木村一基九段、久保利明九段らが控えており、勝ち上がってきた棋士と対戦し、勝てば決勝トーナメント進出。放映は秋の予定。

第43回将棋日本シリーズJTプロ公式戦、タイトルホルダーの藤井は2回戦から登場。9月23日の北海道対局で、羽生善治九段─菅井竜也八段戦の勝者と対戦する。
 
第72回NHK杯将棋トーナメントは1回戦シード、2回戦で伊藤匠五段(初手合)と対戦する。

第1期新銀河戦2回戦で山根ことみ女流二段と対戦。千日手となるが、先手となった指し直し局は快勝した。
 
第5回Abema将棋トーナメント。今年もリーダーとして登場した藤井は、森内俊之九段、藤井猛九段のベテラン2名と出場。渡辺明名人のチーム(近藤誠也七段、渡辺和史五段)との対戦で藤井は1勝2敗、チームも3勝5敗で敗れた。

続いてエントリーチーム(黒田尭之五段、折田翔吾四段、冨田誠也四段)と対戦。藤井は1勝1敗、チームは1勝5敗で敗れた。過去4回すべて優勝していた藤井だったが、今期は初の予選敗退となった。

文=渡部壮大

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放送情報

(将棋)第49期 新人王戦 決勝三番勝負 第2局 藤井聡太七段 対 出口若武三段
放送日時:2022年8月13日(土)10:33~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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