世界最大のサイクルロードレース、ツール・ド・フランスが7月に開催される。106回目となる今大会はベルギーの首都ブリュッセルからスタート。そして最終決戦の地・アルプス山脈を目指し各選手がしのぎを削る。
今回、そんなツール・ド・フランスに魅力を感じ、自身のSNSなどでも度々言及しているという、漫才協会名誉会長・内海桂子にインタビュー。自転車レースの面白さや、自身の芸と共通する部分などを語ってもらった。
――初めて自転車レースを見たのはいつですか?
「自転車のレースは、見るチャンスがあればずっと見ていますよ。スポーツとかレースとか、小さい頃からずっと好きだったから。ツール・ド・フランスはいろいろな風景が映って、それを見るのも楽しいけど、山の中とか行くだけでも大変でしょ。それを自転車で走るんだからすごい。レースを見始めた頃は、風よけのために選手が入れ替わるたびに、勝った負けたって騒いでいましたよ」
――ツール・ド・フランスの面白さはどういうところですか?
「選手は命がけだからね、こっちもただ見ているだけじゃだめなんですよ。私らも勝手なことをやって人を笑わせているけど、舞台だって真剣勝負。命がかかっている仕事は本当に大変です。スポーツでも芸でも、世界の超一流はみんなちゃんと形があって、真似したくなるような独自の魅力があります」
――今年は総合優勝した選手がマイヨ・ジョーヌという黄色いジャージを着るようになってから100年目の記念イヤーです。内海師匠も長年芸を続けていらっしゃいますが、長く続けることの秘訣は?
「私だって80年以上仕事やっているけど、最初は小学校3年で7つの坊っちゃんの子守奉公でしたよ。芸はお金になるからやっていたようなもので(笑)。でもそのお金で親は助かるし、周りも喜んでくれる。だから芸もどんどんうまくなっていく。そこに自分の魅力も出てくる。笑わせるということも真剣さでは同じことなんです。自分の芸に個性があれば、また若い人たちが真似して、受け継いでいく。だから芸人は真似されるような芸があった方がいいんです。スポーツも真似をされるって大切でしょ」
――最後に、内海師匠は、ツール・ド・フランスだけでなく、ラグビーや野球、いろいろなスポーツを楽しんでいらっしゃいます。同じ語り手として、スポーツ中継の実況・解説に何か思うところはありますか?
「スポーツ中継に言いたいことがあるんだけど、実況の人が『そうですね』ばっかり言うでしょう。私はあれが嫌い。昔の夫婦漫才で奥さんが『そうですね』って相づちを打っているみたいじゃない?それじゃ話はちっとも面白くならない。ツール・ド・フランスは解説がいろいろな話をしてくれるから、ルールや選手について細かいことがわからない私でも楽しめるんです」
文=HOMINIS編集部 取材協力/写真提供:J SPORTS
放送情報
Cycle*2019 ツール・ド・フランス
放送日時:2019年7月6日(土)18:40~ ほか
チャンネル:J SPORTS 4 ほか
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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