欅坂46が唯一無二の存在になったワケ

欅坂46が10月12日(月)、13日(火)に東京・国立代々木競技場第一体育館で行うラストライブにて約5年にわたる活動を休止し、新たなグループ名・櫻坂46となり新しく生まれ変わる。

人気絶頂の中での突然の活動休止の発表はファンだけでなく世間を騒然とさせ、発表後のTwitterでは「#欅坂46」「#欅坂改名」がトレンド入りするなど大きな波紋を呼んだ。この大きな反響は、彼女たちがいかに多くの人々に愛され、多大なる影響を与えていたかという証に他ならない。そんな彼女たちの足跡をたどりながら、唯一無二の魅力と輝かしい功績を振り返ってみたい。10月10日(土)には、欅坂46の歴代ミュージックビデオと「MTV VMAJ -THE LIVE-」に出演した際のライブ映像から活動の軌跡を振り返る「欅坂46ビデオ&ライブ特集」がMTVにて放送される。

欅坂46は、乃木坂46に続く「坂道シリーズ」第2弾グループとして応募者2万2509人のオーディションを経て2015年8月に誕生。2016年4月6日に1stシングル「サイレントマジョリティー」でデビューし、当時の女性アーティストオリコン初週売り上げの歴代1位を獲得した。また、YouTubeで公開されている同曲のミュージックビデオは、再生回数が1億5千万回を突破するなど多くの支持を得た。

同年7月には当時のメンバー全員が出演した初主演連続ドラマ「徳山大五郎を誰が殺したか?」(テレビ東京系)が放送されたほか、初のワンマンライブの開催、「第67回NHK紅白歌合戦」(NHK総合ほか)初出場など、飛ぶ鳥を落とす勢いで時代の寵児となった。

その後も、1stアルバム「真っ白なものは汚したくなる」のリリースやライブイベント「欅共和国」(2017~2019年)の開催、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」出演、日本武道館や東京ドームでのライブを成功させるなど、八面六臂の活躍を見せる。

この彼女たちの躍進は、既存のアイドルのイメージを壊す力強い楽曲と、これまでになかった斬新なパフォーマンスによるところが大きいだろう。アイドルの楽曲といえば、「明るく、楽しく、かわいらしいもの」というイメージがある中、欅坂46の楽曲は社会におけるマイノリティな若者の内なる心の叫びを歌っており、強いメッセージ性が特長。加えて、演劇的なダンスパフォーマンスで、曲に込められた意志の強さをアーティスティックに表現している。

かわいらしい少女たちがクールにカッコよく若者の良心の叫びを表現するという空前のスタイルは、「笑わないアイドル」と評されほどこれまでになかったアイドル像を打ち立て、アイドルファン以外のファンを取り込むことで唯一無二の存在となった。

それらを成し遂げたのは、彼女たちの独創的なクリエイティビティと圧倒的なパフォーマンス力に他ならない。それは、ストイックなまでに"伝えること"を追求し、"表現者"としてあり続けた結果だろう。

そんな"表現者"たちの魅力が凝縮されたミュージックビデオとライブパフォーマンスから、力強いメッセージを改めて受け取ってみてほしい。

文=原田健

この記事の全ての画像を見る

放送情報

欅坂46ビデオ&ライブ特集
放送日時:2020年10月10日(土)22:00~
チャンネル:MTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物