1カメ・1カットのダンスシーンが圧巻!SixTONES、Snow Manらが共演した『映画 少年たち』
- コラム
- 2021.12.22

少年刑務所を舞台にSixTONES、Snow Manを中心に、なにわ男子など当時の東西のジャニーズJr.が共演した『映画 少年たち』。本作は1969年の初演以来、ジャニー喜多川が企画・構成・総合演出を務めた舞台「少年たち」を映画化したもので、メガホンをとったのは本木克英。ジャニー喜多川のアメリカ仕込みの演出が光る構成となっていて、少年刑務所を舞台に繰り広げられるゴージャスなダンスシーンは迫力たっぷり。訳あって刑務所に入ることになった多感ゆえに揺れ動く少年たちの心理や純真さがみずみずしく描かれている。
■冒頭の約8分間のダンスシーンが話題に
本作の中にはSixTONES、Snow Manらが歌い、踊るシーンがふんだんに盛り込まれている。公開当時、話題を呼んだのはオープニングの8分間にわたるダンスシーン。刑務所をステージ代わりに、出演メンバーがバトンを渡すようにソロパフォーマンスを披露したりと、1カメ・1カットで撮影されたとは思えない迫力の映像は見どころの1つだ。ストーリーがありつつ、少年たちを監視するマネキンの看守たちのまわりでダンスするシーンや、いがみあっている刑務所のリーダー格のジョー(ジェシー)とコウタ(岩本照)がつかみ合いの喧嘩からコラボして歌う場面など、エンターテインメント性が高く、1969年というカルチャーの転換期に制作され、受け継がれてきたミュージカルという視点で見ても興味深い。

■それぞれの事情を抱えた少年たちの友情が尊い
少年刑務所に傷害の罪で入り、ジョーと同じ部屋で暮らすことになるのがジュン(京本大我)。友人に裏切られた過去から心を閉ざしていたジュンだが、面倒見のいいジョーに「仲間だろ?」と受け入れられ、優等生で冷静なダイケン(松村北斗)の秘められた過去や、妻からの手紙を大事に読んでいるタスク(深澤辰哉)の想いに触れるうちに徐々に心を開いていく。顔を合わせれば喧嘩ばかりしている赤房(SixTONES)と青房(Snow Man)、傍観者を決め込むシニカルな黒房(関西ジャニーズJr.)の受刑者たちの前に現れたのが「お前らは弱者なんだよ!」と一喝するドSの看守・中林(横山裕)で、彼も物語に重要な役割を果たす。共に日々を過ごすうちに彼らの中に友情が芽生え始め、やがて、あるきっかけからジュンは刑務所からの脱走を提案する。その切なさも暴走も痛みも含めて"ザッツ青春"。映画では2012年から2019年までのストーリーが描かれ、出演者が集結する華やかなエンディングもオープニングとともに見逃せない映像となっている。
文=山本弘子
放送情報
『映画 少年たち』
放送日時:2021年12月30日(木)11:00~ほか
チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます