今年デビュー30周年を迎える4人組ロックバンド、JUN SKY WALKER(S)。ボーカルの宮田和弥とギターの森純太に、"これまで"と"これから"のジュンスカについて聞いた。
デビュー記念日となる5月21日(月)には、30周年記念の究極のベストアルバム『ALL TIME BEST~全部このままで~1988-2018』がリリースされますね。
宮田「初期のナンバーから森純太の書き下ろした新曲まで全30曲、これまで所属したレーベルの垣根を越えて、ジュンスカの代表曲がすべて詰まっています」
森「残念ながらCDショップの店頭には、ファーストアルバムからすべてが並んでいるわけではありません。そういう意味でも、このベストアルバムを今リリースできて、意義のあることだと思っています。ジュンスカを知らない若い世代にも届くと嬉しいですね」
まさにジュンスカの歴史が刻まれた選曲になっていますが、お2人が考える「ジュンスカにとって、これは外せない」という曲は何ですか?
宮田「あえていうなら、『風見鶏』や『声がなくなるまで』、『白いクリスマス』みたいなスローナンバーかな。ジュンスカというとビートパンクというイメージが強いと思うけど、森純太が作曲したメロディー・バラードに、自分が歌詞をつけたというところで思い入れが強いですね」
森「やっぱり、デビュー曲の『全部このままで』は、バンドにとってのターニングポイントになりました。実はあまり苦労せずにできた曲なんですけど(笑)」
2008年10月に日比谷野外大音楽堂で行われた20周年記念ライブが、5月26日(土)にエムオン!にて放送されます。改めて、どんなライブでしたか?
宮田「僕らの日比谷野音というと90%が雨なんだけど、このときは晴れました。10月のライブだったから、暑くもなく寒くもなくて季節もよかった。あんまり暑いと革ジャンを着てられないんだよね。ファッション的にもキマっているんじゃないかな(笑)」
森「そうそう、とにかく気持ちよかったという印象が強い。20周年で再結成したツアーのファイナルで、その後のスケジュールを決めていなかったから、ジュンスカのラストライブになるかもしれないという、集大成の気持ちでしたね」
宮田「その後、(2011年の)東日本大震災を受けて、チャリティーライブのために活動を再開させることになります。この時に、もう期間限定ではなく完全復活しようと......、4人が元気でステージに立てる限り、ジュンスカをやっていこうと決めました。それはライブに来てくれるファンが親になったり、会社では中間管理職になっていたり、それでも涙を流しながら一緒に拳を振り上げて歌ってくれる姿とかを見たら、僕たちはこの人たちと一緒に年をとっていくべきだということを、メンバーの誰ともなく感じたからなんです」
これからのジュンスカの活動についてはどう考えていますか?
宮田「30周年は通過点だと思っています。エアロスミスは来年50周年のツアーを予定しているようだし、僕らだって身体さえ動けば、35周年、50周年と活動していきたい。日本でも去年、CHABO(仲井戸麗市)さんが67歳にして3時間のステージをやられていた。そういう夢を与えてくれる先輩方がいるから、僕たちは50代になったけど、まだ"ひよっこ"なわけです。だから、まだ夢の途中。僕ら自身がJUN SKY WALKER(S)のなかで夢を見続けながら、一方で、リスペクトする先輩たちから継承したものを、次の世代に伝えていかなければならないとも思っています」
森「今年1月にリリースした初の邦楽カバーアルバム『BADAS(S)』、そして5月発売になる『ALL TIME BEST~全部このままで~1988-2018』ともに、プロデューサーとして(ONE OK ROCKなども手掛ける)akkinくんに入ってもらいました。もともとは、宮田が一緒にやっていたジェット機というバンドのギタリストですけど。彼と仕事していてすごく楽しいんです。だから、次はオリジナルアルバムを彼と一緒に制作したいですね」
宮田「そう、楽しかった!一度解散もしているし、いろいろなことがあって今がある。僕としては、今のジュンスカが一番いいと思っているんです」
文=長昌之 撮影=横山マサト
放送情報
M-ON! LIVE JUN SKY WALKER(S)「JUN SKY WALKER(S) 20th ANNIVERSARY FINAL“THANK YOU”SPECIAL」
放送日時:2018年5月26日(土)22:30~
チャンネル:MUSIC ON! TV(エムオン!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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