今年、THE ALFEEはデビュー50周年！貴重なライブ映像でバンドの軌跡に触れる

桜井賢(ボーカル＆ベース)、坂崎幸之助(ボーカル＆アコースティックギター、パーカッション)、高見沢俊彦(ボーカル＆エレキギター)という個性の強い3人によるTHE ALFEEが、2024年8月25日(日)にデビュー50周年を迎える。

1973年にグループを結成。1974年8月25日にシングル「夏しぐれ」でデビュー。デビュー当時は「ALFIE」という表記だったが、1979年にポニーキャニオンに移籍したのを機に「Alfee」に改称。その後「ALFEE」「THE ALFEE」とバンド名の表記は変化していく。

ブレイクのきっかけとなったのは1983年6月21日にリリースされたシングル「メリーアン」だった。リリースしてすぐにヒットしたわけではなく、同年8月11日放送の人気音楽番組「ザ・ベストテン」の"今週のスポットライト"というコーナーに出演したことで話題となり、その4週後、9月8日の放送回で7位にランクイン。そこからさらにロングヒットを記録し、大晦日の「第34回NHK紅白歌合戦」に初出場して「メリーアン」を歌唱した。

その勢いの中、1984年1月21日にシングル「星空のディスタンス」をリリースし、オリコンランキング2位を記録。鶴見辰吾、石原真理子、佐藤慶、古尾谷雅人、三上博史らが出演したドラマ「無邪気な関係」の主題歌にも起用され、より広い層に彼らの音楽が浸透していった。「STARSHIP -光を求めて-」「恋人達のペイヴメント」「シンデレラは眠れない」「霧のソフィア」「風曜日、君をつれて」「SWEAT & TEARS」「ROCKDOM -風に吹かれて-」「君が通り過ぎたあとに」「サファイアの瞳」...と快進撃が止まらない。

THE ALFEEの強みは、やはり3人の個性。サングラスとヒゲ、そしてスーツという装いの桜井は、声量があり芯のある歌声をしている。坂崎はフォークの影響も多く、器用さもあり、歌声にも柔軟性がある。長髪で煌びやかな王子様的存在の高見沢は伸びのある美しいハイトーンも魅力。ギターに関しても、いろいろな変形ギターを所有しており、天使の形のギターが有名。3人の個性がバラバラだからこそ、それぞれが"THE ALFEE"に欠かすことのできないピースとなっている。それと、全員がリードボーカルを取れるというのも強みの1つ。

"継続は力なり"を体現しているグループでもある。昨年5月にリリースしたシングル「鋼の騎士Q / Never Say Die」がオリコンランキング初登場2位を記録し、「メリーアン」から57作連続でのトップ10入りを果たした。これは歴代3位の記録となる。
ライブ本数は、昨年12月の「2023 Winter Genesis of New World Final 風の時代・冬」の終了時点で2889本。日本武道館公演は101本に到達し、バンドとして日本人初の快挙を成し遂げた。

昭和・平成・令和を駆け抜け、現在進行形で進化中のTHE ALFEE。デビュー50周年という大きな節目ということもあり、さらなる挑戦も見せてくれそうな気がする。そんな"50周年"を記念して、衛星劇場では貴重なライブ映像の放送が決定している。

1つは、1987年に彼らの母校・明治学院大学の特設ステージで行われた野外ライブ「THE ALFEE MEIGAKU LIVE 3 NOVEMBER 1987」。明学の白金キャンパスで行われた学園祭「白金祭」でのライブで、「WIND OF TIME」「AMERICAN DREAM」「ROCKDOM -風に吹かれて-」など全9曲。ファンクラブ限定のDVDなどでしか見られなかった貴重な映像がテレビ初放送される。ちなみに、メンバー3人は除籍・中退という形で"卒業"はしていなかったのだが、2014年3月にミュージシャンとしての功績を評価されて、同大学初の"名誉学士"の学位が授与され、3人は名誉卒業生となっている。

続いては1988年に札幌・横浜・大阪・福岡の4ヶ所で行われたサマーイベント「THE ALFEE ALL OVER JAPAN 4ACCEESS AREA 1988」。「星空のディスタンス」をはじめ、「19（nineteen）」「SWEAT & TEARS」など17曲を放送。こちらもテレビ初放送。

そして3本目は1992年8月に横須賀で行った「JUST LIVE！」同会場でのライブは11回目で、約5万人を動員。「Promised Love」「いつも君がいた」「夢よ急げ」など20曲を放送。こちらもテレビ初放送の貴重な映像となっている。

THE ALFEEはライブも大きな強み。ライブだからこそ体感できる臨場感が詰まっているので、テレビ初放送のこれらのライブからも、その時代のTHE ALFEEの熱気をぜひ感じてもらいたい。

文＝田中隆信

この記事の全ての画像を見る