3オクターブを超える歌声、幼い頃に才能を見出されたバイオリン、そして作詞作曲も手がけるマルチプルな才能の持ち主。実力派アーティストとして注目を集めるサラ・オレインが、映画音楽コンサート「ザ・シネマ presents シネマ・ミュージック with サラ・オレイン」で、新旧の名曲を聞かせてくれる。
(C) Sarah Àlainn2018/RYUYA AMAO PHOTOGRAPHY
そもそもサラには"マルチプル"という言葉がいい意味でつきまとう。オーストラリアで生まれ育った彼女は日本人の母親を持ち、名門シドニー大学から東京大学へ留学。欧米と日本の文化はどちらも彼女のルーツとなっている。バイオリンの英才教育を受けてきた彼女のベースには本格派のクラシック音楽が根付いているが、東京大学への留学をきっかけにして在学中にゲームソフト「ゼノブレイド」のEDテーマ曲「Beyond the Sky」のボーカルを担当。そして2012年にはアーティストとしてメジャーデビューを果たした。
オーストラリアではなく日本で、クラシック音楽ではなくゲーム音楽で、バイオリンではなくボーカルで、という思いがけない形でサラはプロの音楽家としてのスタートラインに立った。それは決して偶然の産物ではなく、彼女の中にあるマルチプルな何かがあらゆる場面で芽を吹くチャンスをうかがっていた、ということだ。
(C) Sarah Àlainn2018/RYUYA AMAO PHOTOGRAPHY
サラは翻訳家、コピーライターとしても活動しており、JALが2017年に発表した海外向けキャッチコピー「The Airline, On the Dot」はサラが作ったものだ。また、英語、日本語、イタリア語、ラテン語を操るマルチリンガルで、音を色として感じる共感覚も持っている。言語の分野で見せるこれらの才能も、シドニー大学で音楽学と言語学を専攻していたという経歴を見ればうなずける。言語への傾倒は、とりわけボーカル面において、表現者としてのサラにさらに深みをもたらしている。
(C) Sarah Àlainn2018/RYUYA AMAO PHOTOGRAPHY
今回放送される映画音楽コンサートでは、『ニュー・シネマ・パラダイス』や『007』シリーズ、『ラ・ラ・ランド』など、数々の名作をマルチプルにピックアップ。歌うように奏でるバイオリンと語りかけるように響く歌声が渾然一体となって、まるでミュージカル映画を観ているかのようなステージが繰り広げられる。その舞台上にはサラ・オレインというアーティストの多彩で底知れぬ才能があふれかえっているはずだ。
文=editaholic
放送情報
ザ・シネマpresents シネマ・ミュージックwithサラ・オレイン
放送日時:2018年6月3日(日)14:00~
チャンネル:ザ・シネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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