アニメ「ガールズバンドクライ」と連動するリアルバンド、トゲナシトゲアリ。精力的にライブ活動を続ける彼女たちの4th ONE-MAN LIVE "協奏の響"が、12月20日に東京・豊洲PITにて開催された。
オールスタンディングの会場を埋め尽くす観客の拍手と大歓声に迎えられ、ステージに登場したのは、ヴォーカルの理名、ギターの夕莉、ベースの朱李と、彼女たちを支える2人のサポートメンバー。ドラマチックなキーボードと切ないギターのメロディーが胸に刺さる、アニメED主題歌「誰にもなれない私だから」から、この日のライブはスタートした。照明を落としたステージ上のスクリーンに赤いコードが映し出され、オリジナルより少しテンポを落とし、バラード色を強めたサウンドに合わせて揺らめくというエモーショナルな演出で、観客を"トゲトゲ"ワールドへと一気に引き込んだ。
「はじまったよー!」という理名の掛け声に続き、彼女の切羽詰まった歌声が会場を揺さぶる「名もなき何もかも」では、アニメ本編で仁菜のイラ立ちを表現する赤と黒のトゲがスクリーンに登場。この楽曲が披露された第7話とリンクする演出に、観客のハンドクラップもボリュームを上げていく。
この日、初めてのMCでは、理名が「私たちにとって初めての3000人オールスタンディングライブです」と笑顔を浮かべ、会場を埋め尽くすファンを見渡して「すごいな」と感激の声を上げた。その後も、「無知のち私」「理想的パラドクスとは」「黎明を穿つ」「偽りの理」と、パワフルでストレートなロックサウンドでフロアを熱く揺さぶっていく。
この日、初披露となるロッカバラード「吹き消した灯火」に続き、「渇く、憂う」「気鬱、白濁す」と、ノンストップで熱いパフォーマンスを披露した彼女たち。「空の箱」に続きアニメ内で、仁菜・桃香・すばるが組んでいた3ピースバンド・新川崎(仮)の楽曲「視界の隅 朽ちる音」をスクリーンにアニメ映像とのコラボレーションで披露し、フロアをさらに盛り上げる。
前半戦ラストのMCでは、11月に韓国のフェスに参加し、12月14・15日に中国・上海でワンマンライブを行ってきたことを報告。理名は「私たちの演奏をこんなに心待ちにしてくれている人がたくさんいるんだ、と知れてすごく嬉しかったです」と、しみじみ語った。そして「それで私、気づいちゃったんですよ。私、歌うためにライブをやっているんじゃなくて、みんなに聞いてもらうためにライブをやっているんだって」と言うと、会場はこの日一番の大きな声援と拍手であふれた。
「アニメから入った人も、そうでない人も、これからの私たちのライブ活動の応援をよろしくお願いします。めざせ、武道館!」と理名が声を上げ、後半戦がスタート。「傷つき傷つけ痛くて辛い」「サヨナラサヨナラサヨナラ」という疾走感あふれるナンバーを立て続けに披露したあとは、夕莉からも上海でのライブの報告が。中国語のレッスンを受けてからMCで披露したというコール&レスポンスを豊洲でも再現し、大いに盛り上がった。
「極私的極彩色アンサー」「雑踏、僕らの街」に続くMCでは、朱李が12月22日に21歳を迎えることを自身で明かした。「本日は朱李生誕祭2024 in 豊洲PITにお越しいただき、誠にありがとうございます」と帽子やメガネ、タスキといったパーティーグッズを纏って登場。「今のうちに二十歳の私を楽しんでいってくださいねー」と笑顔を浮かべた後、大ファンの埼玉西武ライオンズネタで会場を爆笑の渦に叩き落とした。
その後は、YouTubeチャンネルでMVの再生回数が1379万回を記録している「爆ぜて咲く」や、朱李のベースソロからフェードインするスペシャルアレンジでの「空白とカタルシス」など、エモーショナルなロックサウンドをノンストップでパフォーマンス。理名もギターをプレイするラストナンバーの「運命の華」では、ハンドクラップや掛け声で完全燃焼する観客の熱に応えるように、理名がロングシャウトする場面もあった。
アンコールでは、「蝶に結いた赤い糸」「闇に溶けてく」「運命に賭けたい論理」を披露。最後は、会場全員で小指を立てながらの「おつトゲー」で、2024年最後のワンマンライブを締めくくった彼女たちに、ライブ終了直後にコメントをもらった。
理名:12月は上海で2Daysのワンマンライブを行い、帰ってきて1週間で4thワンマンライブと、ライブが続いて忙しかったけど、充実した月だったなと思います。今日のワンマンライブも、トゲナシトゲアリの2024年の良い締めくくりになった最高のライブでした。本当にありがとうございました!
夕莉:理名ちゃんが言った通り、上海での2Daysも終えて、「レベルアップしたライブを今日は見せたいな」と思っていたので、たくさんの方が盛り上がっている様子がステージから見えて、すごく楽しかったです。これからのライブも、もっと頑張りたいと思いました!今日はありがとうございました!
朱李:2人が言ったように、上海と今日のライブ、そして年末のフェスへの出演と、12月はライブラッシュの月なんですけど、本当に楽しんでライブをやれていて。嬉しい気持ちもありつつこれからも、油断せずに、来年のMyGO!!!!!さんとの対バンライブだったり、2月7日(金)のパシフィコ横浜 国立大ホールでの5th ONE-MAN LIVEも頑張っていきたいと思います。今日はありがとうございました!
文・取材=中村実香
公演情報
4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”
日程:2024年12月20日(金)
時間:OPEN/18:00 START/19:00
会場:豊洲PIT
配信情報:
【視聴期間】2025年2月2日(日)12:00~2月11日(火)23:59
【配信チケット詳細】
MyGO!!!!!×トゲナシトゲアリ「Avoid Note」
日程:2025年1月12日(日)
時間:OPEN/17:00 START/18:00
会場:TOKYO DOME CITY HALL
5th ONE-MAN LIVE “鳴動の刻”
日程:2025年2月7日(金)
時間:OPEN/18:00 START/19:00
会場:パシフィコ横浜 国立大ホール
『ガールズバンドクライ』2nd Anniversary LIVE
日程:2025年4月27日(日)
時間:OPEN/17:00 START/18:00
会場:TOKYO DOME CITY HALL
詳しくはこちら