西日本最大級のロックフェスとして知られるイナズマロックフェス(以下、イナフェス)。琵琶湖の環境保全を掲げて2009年からスタートし、今年で節目となる10回目を迎えた。一昨年は悪天候で中断となり、昨年は台風で2日目が中止になるというアクシデントがあったが、今年は9月22日~24日の3日間にわたって開催、無事終了し、多くのファンを沸かせた。
このフェスの主催を第1回から務めるのが、T.M.Revolutionの西川貴教だ。なぜ彼がイナフェスを主催するようになったのかを語る前に、まずは西川というミュージシャンについて紹介していこう。
声優に俳優にパーソナリティ、マルチに活動するミュージシャン西川
西川は1996年5月、ソロプロジェクト「T.M.Revolution」としてデビュー。抜群の歌唱力、キャッチーな歌詞とメロディー、ライブではパワフルなパフォーマンスを披露し、多くのファンの心を掴んだ。
3枚目のシングル「HEART OF SWORD~夜明け前~」から火が着き始め、1997年7月発売の「HIGH PRESSURE」、10月発売の「WHITE BREATH」で大ブレイク。「WHITE BREATH」は100万枚を超えるセールスを記録する。
一躍スターダムにのし上がった西川は、その後も幅広い活動を展開。アニメや映画で声優を務めたり、ミュージカルに出演したり、はたまた書籍を執筆したりラジオのパーソナリティを務めたりとマルチに活躍。紅白歌合戦にも過去5回出場し、今や国民的ミュージシャンと言っても過言ではない存在となった。
イナフェスは西川の故郷への思いがこもったロックフェス
そんな西川がイナフェスの主催を務めるようになったのは、滋賀県から初代「滋賀ふるさと観光大使」に任命されたことがきっかけだった。西川は滋賀県生まれの滋賀県育ちで、「音楽を通じて地元にお返しがしたい」と考えていたという。その思いを当時の嘉田由紀子知事に語ったことから、滋賀県のバックアップを得てイナフェスが始まった。
記念すべき第10回となった今年は、著名なバンドやアイドルはもちろん、お笑い芸人も出演する巨大なフェスとなった。琵琶湖を臨む烏丸半島芝生広場に設置された舞台でオープニングアクトのLenny code fictionが熱唱し、西川が最初の挨拶に立つ。そして熱狂のライブがスタートした。
初日はイナフェス初登場の欅坂46が華やかに歌い、滋賀県出身のバンドUVERworldが未発表曲を含め9曲を披露。LUNA SEAや和楽器バンドなども出演した。
2日目は3年ぶりの出演となるメインダンサー&バックボーカルグループ超特急がゴキゲンなパフォーマンスを披露。3日目には堂本剛のプロジェクトENDRECHERIも出演、大トリはもちろんT.M.Revolutionが務め、熱く激しい3日間が終了した。
イナフェスは音楽だけでなく、飲食ブースや滋賀県観光PRコーナーなども設けられ、家族連れでも楽しめるイベントとなっている。また収益金の一部は、琵琶湖環境保全のために毎回県へ寄付されている。イナフェスが開催され続ける限り、毎年琵琶湖畔には笑顔の観客が集い、琵琶湖も美しくあり続けるのだろう。
「イナズマロック フェス 2018」の模様は11月30日から12月2日の3日間にわたり放送予定。故郷への熱い想いを炸裂させる西川をはじめ、熱い魂を弾けさせる出演者たちの姿にきっと胸を打たれることだろう。
文=堀慎二郎
放送情報
イナズマロック フェス 2018
放送日時:2018年11月30日(金)21:00~
12月1日(土)21:00~
12月2日(日)21:00~
チャンネル:フジテレビNEXT ライブ・プレミアム
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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