3人組のロックバンド"くるり"のことをよく知る人は、彼らのことを"旅を続けるロックバンド"、"漂泊者"などと呼ぶ。様々なジャンルの音楽を取り入れ、アルバムごとに音色を、世界を変えていく。それでいて、決して自分たちの音は見失わない。答えのない音楽という世界を放浪し続けてきたくるりは今年で結成22年、メジャーデビュー20年を迎えた。
常に進化と融合を続けアルバムごとに異なる世界を見せるバンド
くるりが結成されたのは、岸田繁(Vo&G)と佐藤征史(B&Vo)が大学生の時。2人は高校が同じで、当時から共に音楽活動をしていた。同じ立命館大学に進学し、音楽サークルで出会った有志とバンドを組み、それが1996年に正式にくるりとなった。ライブやデモテープ制作などのインディーズ活動を経て、1998年にシングル「東京」でメジャーデビュー。翌1999年4月にはファーストアルバム『さよならストレンジャー』をリリースした。同年には全国ワンマンツアーも行い、またフジロック・フェスティバルに出演を果たすなど、人気と実力を兼ね備えたバンドとして瞬く間に頂点に上り詰めた。
くるりというバンドの特徴は、アルバムごとにさまざまな音楽性を見せてくれるところにある。時代を追って見ていくと、ファーストアルバム『さよならストレンジャー』はフォークやロック感が強かった。それがセカンドアルバム『図鑑』(2000年1月発売)では、激しいギターを基調としたオルタナティブロック色が強いものへと変化していく。さらにサードアルバム『TEAM ROCK』(2001年2月発売)では打ち込みによるサウンドを積極的に取り入れ、初の海外レコーディングを行った4thアルバム『THE WORLD IS MINE』(2002年3月発売)はほぼダンスミュージック、という具合だ。
時を経て、またストレートなロックに戻ったり、あるいはクラシックに影響を受けたりと、くるりは音楽の旅を続けながら、今も数々の名曲を世に輩出し続けている。
中野サンプラザでのライブに国家独唱、今年も精力的に活動中
くるりは今年も精力的に活動中だ。2月は通算31枚目となるシングル「その線は水平線」を1万枚限定で発売。春には全国ツアーを行い、9月には12枚目のアルバム『ソングライン』をリリースした。また10月には、中野サンプラザでワンマンライブを行ったり、広島カープファンのフロントマン・岸田が「SMBC日本シリーズ2018」の第1戦で国歌独唱したりと、さまざまな活動を展開。来年2019年5月からは、東京、名古屋、大阪、福岡の4都市を巡るライブツアーの開催も決定している。
くるりの音楽の旅は、これからも続いていきそうだ。最新のアルバムやツアーも彼らにとっては、旅路に残した足跡に過ぎないのだろう。彼らが中野サンプラザで行った「くるりワンマンライブ2018 at 中野サンプラザ」は、貴重なオリジナルインタビューを交えて12月22日(土)に放送予定。すでに新たな旅の第一歩を踏み出しているであろう彼らの"今"の姿を目撃してほしい。
文=堀慎二郎
放送情報
くるりワンマンライブ2018 at 中野サンプラザ
放送日時:2018年12月22日(土)17:00~
チャンネル:テレ朝チャンネル1 ドラマ・バラエティ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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