
ザ・ローリング・ストーンズがロンドンで結成されたのは1962年。リーダーでありギタリストのブライアン・ジョーンズが27才の若さで急逝。長年バンドのリズムを支えたベーシスト、ビル・ワイマンが1993年に脱退するなどメンバーの変遷はあったものの、ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(Gt)、チャーリー・ワッツ(Dr)と1975年に正式加入したロン・ウッド(Gt)の4人から成るストーンズはなんと現在、平均年齢74.5才。
今でこそ長寿バンドは多いが、'60年代当時、大人になってもロックバンドが活動していることは想像もできないことだった。ロック=若者の音楽という概念をひっくりかえしたパイオニアという意味でも彼らは世界の常識を塗り替えた存在なのである。
優等生のビートルズ VS 不良のストーンズ
同じ時期にデビューした2つのバンドはなにかにつけて比較されるもの。ビートルズとストーンズもしかり。スケールや育った環境こそ違うがブリットポップ全盛期のオアシスVSブラーに近い図式といってもいいかもしれない。
ビートルズがマッシュルームカット(当時は画期的だったが)にお揃いのモッズスーツでアイドル的スターだったのに対してストーンズは髪型もバラバラで斜に構えたスタイル。音楽性もビートルズがR&Rをベースにクラシックやポップスなど幅広い要素を取り入れていたのに対し、ストーンズはチャック・ベリーやマディ・ウォーターズなどのブラックミュージックから派生したギターリフがひっぱっていくR&Rが基本。
優等生VS不良は周囲のイメージ戦略だったという説もあるが、子どもから大人まで世代を問わないスタンダード性のある楽曲を発信したのがビートルズであるならば、パフォーマンスを含めバンドならではのグルーヴでスタジアムバンドへと成長し、ライブを基軸に世界制覇したストーンズは"ロックバンド=ライブをやってなんぼ"という方程式を定着させた。ちなみに今も往年の大ヒット曲「サティスファクション」(1965年)や「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」(1968年)をステージでプレイし続けている姿勢もその後のロックバンドに多大な影響を与えた。
ミック・ジャガーとキース・リチャーズの2トップ伝説
ロックボーカリストのセクシーアイコンとして今なお君臨するミック・ジャガーとギタープレイ、生き方そのものがロックンロール以外の何者でもない我が道を行くキース・リチャーズという2トップがいることはストーンズ最大の武器。
現在、2人は75才。変わらぬ少年のような体型を保ち、巨大なステージを端から端まで動きまわりながら歌う驚異のエンターテイナー、ミック・ジャガーは今年になって新曲の一部と思われる動画をSNSにアップ。
一方、キース・リチャーズは「現在もみんなライブがやりたくて仕方がない」と発言している。実際、ストーンズは4月から北米ツアーを開催する予定だ。
結成50年以上がもはや伝説そのもの
数々の伝説を作り上げてきたザ・ローリング・ストーンズの足跡を振り返る「Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展」が2019年3月15日から開催されるのを記念して、スペースシャワーTVでは3月17日に「ザ・ローリング・ストーンズ特集」をオンエアする。誇張なしに奇跡としか言いようのないザ・ローリング・ストーンズ伝説は今も更新中だ。
文=山本弘子
放送情報
「Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展」開催記念!ザ・ローリング・ストーンズ 4時間 MUSIC VIDEO SPECIAL
放送日時:2019年3月17日(日)17:00~
チャンネル:スペースシャワーTV
INTERNATIONAL FLASH ─ザ・ローリング・ストーンズSP─
放送日時:2019年3月21日(木)22:30~
チャンネル:スペースシャワーTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
詳しくは
こちら
コメント