祝80歳！加山雄三SPインタビュー

日本人は年齢を気にしすぎてる

4月に80歳を迎えた"永遠の若大将"、加山雄三。アニバーサリーイヤーとなる今年は、生誕80歳の記念ライブやトリビュートアルバムの発売などスペシャルなプロジェクトが目白押しだ。5月には「加山雄三80歳！若大将一夜限りのスペシャルライブ ～君といる時が一番しあわせなんだ～」がBSスカパー！で放送される。現在も精力的に音楽活動をこなす加山雄三に、音楽に対する思いや人生の楽しみ方について語ってもらった。

―4月11日に80歳の誕生日を迎えられましたが、今の心境をお聞かせいただけますか？

何しろ初めての80歳だから(笑)、それについて深く考えていなかったかもしれないね。特に日本人は年齢を気にしすぎてると思うんだよ。テレビで年齢が出たりするのも日本ぐらいだからね。アメリカとか、他の国の番組で年齢が出てるのを見たことがない。それから、これは不思議でしょうがないんだけど、"もう"とか言っちゃうよね。「私、"もう"50超えちゃったのよ」って。いや、まだこれからでしょう？って思うし、自分が老けたと思ったら老けてしまうから、僕はいろんなことに興味を持って、楽しいことをやってればいいんだって考えになった。

最近は「バイオハザード」(ゲームソフト「バイオハザード７ レジデント イービル」)をVR(バーチャルリアリティー)モードでやるのにハマってる(笑)。あと「FF15」(「FINAL FANTASY XV』)も好きだね。

―音楽もそうだと思いますけど、好きなことをやっているのが若さの秘訣ということなんですね。

絶対そうなんだよ。僕は「音楽で飯を食ってる」というよりも、「音楽は生涯の親友」だと思ってる。60歳で還暦を迎えて、そこからどういう趣味を作るか、どういう友達を作るかが重要。還暦は楽しいことをいっぱいするためのスタートラインだと思うから。

―4月12日(水)にリリースされたトリビュートアルバム「Respect KAYAMA YUZO」にはトップアーティストの方々が参加されていて、加山さんの影響力の大きさを改めて感じましたが、加山さんは若いアーティストの楽曲もよく聴かれているんですよね？

THE King ALL STARSのバンドメンバーには48歳も年下のヤツがいてさ。年齢差を考えたら孫だよな(笑)。でも、「そのソロいいよ」とかお互いに言えるから年齢って関係ないなって改めて思ったね。年代、時代、国境、全てを超えるのは音楽だって。それと、うちの会社のスタッフは平均年齢が30歳前後だから、情報が早いし、彼らが聴いている音楽も耳に入ってくる。「それ何？」って聴かせてもらって、「これいいね！」ってCDを買って。BABYMETALも「ギミチョコ!!」からハマって、昨年の東京ドーム公演も観に行ったよ(笑)。

ももクロ(ももいろクローバーZ)もいいね。メンバーのしおりん(玉井詩織)が"若大将"って呼ばれているから、俺が若大将って認めてやったら面白いんじゃないかなって思って。それで、ももクロのドームツアーの最終日にゲストとして出させてもらった時に、彼女のイメージカラーの黄色いギターをプレゼントしたんだよね。その後、僕のライブに出て、そのギターを弾いてくれて。練習したんだろうね。いやぁ、すごく嬉しかったなぁ。

―4月21日(金)に80歳を記念して一夜限りのスペシャルライブが開催されました。開催前にはサプライズがたくさん用意されているという噂もありましたね。

どういうライブになるのか、僕自身も分かってなかったんだよ(笑)。ライブは毎回観に来てくれる人が違うし、雰囲気も違うから生き物って感じがする。レコーディングとは違った緊張感があって、それが楽しいところだよね。

―この公演は5月にBSスカパー！で放送されます。見どころとメッセージをお願いします。

実際に会場に来て空気を味わってくれた人と同じような雰囲気をテレビでも味わってもらえたらうれしいね。加山雄三、懐かしいなって思う人だけじゃなくて、曲とか知らないけど面白そうなのをやってるなって感じでも全然構わない。とにかく、ライブの雰囲気を楽しんでもらいたいと思います。

PROFILE
●かやま・ゆうぞう
'37年4月11日生まれ、神奈川県出身。'61年に主演映画「大学の若大将」の挿入歌「夜の太陽」で歌手デビュー。生誕80周年記念トリビュートアルバム「Respect KAYAMA YUZO」が4月12日に発売された。

撮影＝平岩享　取材・文＝田中隆信

※この記事はヨムミル！ONLINEの転載になります。

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