水曜日のカンパネラ SPECIAL INTERVIEW

主演・コムアイが語る武道館公演「色んな演出を楽しんでほしい」

主演・歌唱担当のコムアイを中心に、サウンドプロデュースを手掛けるケンモチヒデフミと、その他全てのディレクションを担当するDir.Fによるユニット、水曜日のカンパネラ。'12年から活動を始めたが、'15年の春には「ヤフオク！」のCMに出演したことがきっかけで、その存在が広く知られることとなった。

「3人ですけど、ソロアーティストって言えばソロアーティストなのかな。何も知らずに音楽を始めたので、自分が曲を作っていないのに"一人でやってます"みたいな顔をするのはすごく恥ずかしいことだと思っていたんです。私はシンガーソングライターではないですし、パフォーマンスしたり、どういうものを見せたいかをコントロールするだけなので、それをアーティストって呼んでいいのかな？って。後になってみれば、そんなに気にすることなかったんですけど（笑）」

　'12年の夏にデモ音源「オズ」「空海」をYouTubeで配信し、その個性的な楽曲とコムアイの奇抜なライブパフォーマンスで注目度を上げた。

「ライブ活動よりYouTubeの方が先でした。いきなりCDを作って売っても誰も聴かないじゃないですか。今の時代、お金を払って聴くという行動は一番最後だから。だったら、裾野を広げて聴いてもらって、少しでも引っかかってくれる人がいたらいいなって思ったんです。タダ（無料）で聴いてもらうっていうのは重要だなって。ライブに関しては、最初の頃は目立つのに必死でしたね（笑）。多少奇抜でもいいから印象に残したいと思って、自分の倫理観に反することもやったりしたので、それが苦しいと思う時期も結構ありました。今は目立つことよりも、良いものを見せることを優先できています」

昨年の夏には国内外の大型フェスにも多数出演し、地上波テレビへの出演も含め、活動もますます精力的になった。今年2月にメジャー1stフルアルバム「SUPERMAN」をリリース。そして3月8日には初の日本武道館公演「水曜日のカンパネラ　日本武道館公演～八角宇宙～」を開催した。会場中央にステージが設置され、大型ビジョンはないが、觔斗雲（きんとうん）の形のみこしに乗っての登場をはじめ、ライティングやプロジェクション、大勢のダンサーの起用、ハーネスをつけてのフライングなど、曲ごとに凝った演出で楽しませてくれた。

「センターステージにしたのは、武道をしている様が肉眼で見える武道館ならではの作りを活かしたかったから。1万人が入る会場だと、表情や手の動きとか、細かいところの表現が見やすい点では大型ビジョンが助かりますけど、武道館だとギリギリ肉眼で分かるなっていうのを何回か下見して、2階の一番上からも見え方を確認しました。おかげでいろんな演出が実現できましたし、やりきった感はあります」

この公演の模様は5月13日（土）にBSスカパー！で放送される。

「ステージの床にプロジェクションをしたり、白と黒のダンサーが陰陽マークを描いたりした演出はアリーナ席からだと見づらかったと思うんです。逆に、『坂本龍馬』という曲の時に傘を持って動いていて、その傘がピカッと光った時の顔の照りとかは近くで見るとメッチャかっこよかったんですが、それはスタンド席だと見えなかったと思うので、この放送で『うわぁ、こうなってたんだ！』ってパズルのピースを埋める感じで観てもらえたら。会場に来られなかった人も、当日来てくれた人も、ぜひ番組でこのライブを観てほしいです。武道館には数十台のカメラが入ってたので、どんな映像になるのか私も楽しみです（笑）」

そして6月からは全国ツアー「IN THE BOX TOUR」も決定している。

「武道館はやりきったんですけど燃え尽き症候群にはならず、気持ちが切り替わったというか。今はもっとこんなことやりたい！っていう感じです。6月からのツアーでは、形が変容する物を使って舞台装置を作れたらいいなと思っています。舞台自体が出現したり消えたりとか。それをどういう風にすればいいかなって考えて、段ボールがいいんじゃないかなって思い付いたので、『IN THE BOX TOUR』というタイトルにしました。こちらも楽しみにしていてください！」

PROFILE
●すいようびのかんぱねら
コムアイを主演とする３人組ユニット。'12年にデモ音源をYouTubeに配信し始動。'17年2月にメジャー第１弾アルバム「SUPERMAN」を発表した

※この記事はヨムミル！ONLINEの転載になります。

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