昨年、年末恒例のTV番組「第60回 輝く!日本レコード大賞」にレジェンドアーティストとして出演したピンク・レディー。
「UFO」「SOS」「渚のシンドバッド」「サウスポー」と6分を超える大ヒットメドレーを披露し、当時と変わらぬ10センチ超えのピンヒールのブーツとミニスカートで歌って踊り、アラ還とは思えない驚異の若さとアスリート並みの身体能力でファンを感動させたのは記憶に新しいところ。最近では人気アニメ「妖怪ウォッチ」の映画シリーズ最新作『映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか』(12月13日公開)のテーマ曲「メテオ」を担当することも発表され、15年ぶりの新曲をレコーディングするなど昭和のモンスターアイドルはまだまだ現役バリバリだ。昭和の子どもたちを虜にしたピンク・レディーの不思議な魅力とは?
■謎の惑星からやってきたようなキュートな存在感
山口百恵や森昌子、桜田淳子を輩出した大人気オーディション番組「スター誕生!」の決勝大会でスカウトされ、1976年に阿久悠作詞・都倉俊一作曲のシングル「ペッパー警部」でデビューしたピンク・レディー(前身はフォークデュオ)。 "ペッパー警部って誰?"とツッコミを入れたくなるようなシュールでポップではじけた曲は、マネしたくなるインパクトのある振り付けもあいまってロングヒットを記録。年末の「第18回レコード大賞 新人賞」を受賞した。その後、いっきに大躍進を遂げ、ミーとケイによるピンク・レディーは国民的アイドルに。次々にミリオンヒットを飛ばすことになる。
特に1977年にリリースされた宇宙人と恋に落ちるラブソング「UFO」は当時の小・中学生の半分以上がこの曲を歌って踊れたのではないかと思うほど大人気に。ロングスカートが流行っていた時期にスパンコールの超ミニ衣装に膝上までのロングブーツで歌って踊るピンク・レディーはある意味ファンタジー。頭の上に手をひょっこり出す振り付け(UFOの出現を意味している?)などコスプレして歌って踊りたくなるワクワク感がてんこ盛りで空前のブームを巻き起こした。
当時の歌謡曲の歌詞とは一線を画す阿久悠のぶっとんだ世界観と都倉俊一のキャッチーなメロディ、土居甫の振り付けがみごとにシンクロしたヒット曲たちとミーとケイという2次元的キャラ。謎の惑星からやってきたようなワン・アンド・オンリーのアイドルがピンク・レディーなのかもしれない。
■ピンク・レディーの人間離れした根性伝説
いつも笑顔でキラキラしているピンク・レディーには数々の伝説が残されている。全盛期の平均睡眠時間が2〜3時間だったというのは有名な話。「UFO」をリリースした年にケイが盲腸で入院、まだ傷がふさがっていないにもかかわらず、日本武道館のステージに立ったという逸話にも驚かされる。また、バスに乗ったことがなかったため、解散後、乗り方がわからなかったというエピソードをテレビ番組でミーが明かしていた。
ヒットの記録のみならず、私生活も含めてレジェンドのピンク・レディー。そんな彼女たちが初めて主演した映画『ピンク・レディーの活動大写真』(1978年)は歴代ヒット曲も散りばめられ、ペッパー保安官役として田中邦衛も出演。あの当時の2人がいた場所までタイムスリップできるかも?
文=山本弘子
放送情報
ピンク・レディーの活動大写真
放送日時:2019年11月18日(月) 10:00~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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