寺田恵子、諸星和己が語る80年代の音楽シーンとは

80年代アイドルは実力派が多かったね

'70年代から'90年代にかけての音楽について、独自の視点で"しゃべくり倒す"ラジオ風音楽番組「しゃべくりDJ」。4月11日(水)、25日(水)の放送では、第3シーズンのDJを務めた寺田恵子(SHOW-YA)と、'80年代後半から'90年代にかけて光GENJIのメンバーとして活動した諸星和己の二人でスペシャル版としてお届けする。多くの音楽番組で接点があった二人だが、番組共演は今回が初。収録を終えた直後に、共演した感想と'80年代のアイドルシーンについて聞いた。

－初共演の感想を聞かせてください。

寺田恵子(以下、寺田) 「デビューしたころから音楽番組でよく一緒になったし、SHOW-YAの番組にも出てもらっていたから、今回の収録も私はすごく楽だったなぁ。何かあればかーくんに任せればいいやって思ってたので(笑)。いやぁ、大人になったよね、かーくんも」

諸星和己(以下、諸星)「何を言いますか(笑)。あのころから30年以上経ってるから、そりゃあ年も取りますよ」

寺田「最初のころは廊下を走り回ってたし、いい言い方をするとやんちゃ。悪く言えばくそガキだったね(笑)」

諸星「僕はね、SHOW-YAは女性バンドということで『ちょっと怖いんだろうな』っていうイメージがあったんですよ。みんなであまりしゃべっていなかったし、話し掛けないでオーラを出してたので。でも、そこをくぐり抜けて楽屋をピンポンダッシュみたいなことをしたり、恵子さんたちのお尻を触って逃げたり」

寺田「普通しないじゃん！ だから、物怖じしないんだなぁって感心した」

諸星「怖そうに思えたけど、『キャー！』なんて言うから、普通の女の子なんだなって安心しました(笑)」

－第2回(4月25日)の放送パートは'86年の音楽がテーマでしたが、そのころはどんなことをされていましたか？

諸星「僕は、デビュー前でしたけど光GENJIとしてのグループはできていました。デビュー前、家出のような感じで東京に出てきたんだけど、地元ではおばあちゃんの家によくいたから、親はおばあちゃん家にいるんだろうと思っていて。一方でおばあちゃんは家に帰っているんだろうと思っていて、しばらく誰も探してなかったみたいなんです。その後探したけど見つけられなくて...、'86年になって僕が何かの番組に出たのを見て『テレビにいた！』ってなった(笑)」

寺田「私たちは'85年にデビューしたんだけど、アマチュア時代はそれなりに有名だったのですぐに『売れる』と思ってたのに『あれ？』って(笑)。当時は女の子バンドがいなかったから、色もの扱いでも目立つ存在になるからすぐに売れると思ってたのよね」

諸星「そのころって、いろんな音楽のジャンルがあったよね」

寺田「うん。演歌もアイドルもニューミュージックもロックも、普通に同じ番組に出てたし」

諸星「毎日って言っていいくらい音楽番組が生放送されてた」

寺田「今みたいなネット社会じゃなかったから、音楽番組が大きな情報源だったね」

－'80年代は松田聖子さんをはじめ、アイドルの勢いがすごかったですが、お二人はそんなアイドルシーンをどう見ていましたか？

寺田「昔のアイドルは可愛ければ歌が下手でもよかった。でも、聖子ちゃんが出てきてから、ちゃんと歌える人が増えたよね。それまでは純粋で歌が下手でもみんなに愛される子がアイドルだったけど、'80年代は可愛くて歌もうまくて、しかも自分を持っている人が多かったような気がする」

諸星「そうだね。アイドルってどこか未完成なところが魅力だったりするじゃないですか。伸びしろがあるというか。ファンはそれを支えたいというのもあるんだろうけど、それプラス、実力もあったのが'80年代のアイドルだったんじゃないかな。一人一人の個性も強かったし。だから男としては悩んじゃうよね。『どのアイドルを口説こうかな？』ってさ(笑)」

寺田「あぁ～！ それは悩んじゃうね(爆笑)」

番組の収録でも取材でもトークが弾む二人。「しゃべくりDJ 寺田恵子＆諸星和己のミュージックアワー！」では、懐かしのヒットナンバーを流しながら、そんな二人の楽しいトークを楽しむことができる。

PROFILE
てらだ・けいこ(写真左)●'85年に女性ロックグループ「SHOW-YA」でデビュー。4月29日(日)に都内で「NAONのYAON 2018」を開催する。

もろほし・かずみ(写真右)●'87年にアイドルグループ「光GENJI」のメンバーとしてデビュー。'95年の解散後は歌手、俳優、タレントとして活躍中。

撮影＝相川明　取材・文＝田中隆信(寺田恵子／諸星和己)

※この記事はヨムミル！ONLINEの転載になります。

この記事の全ての画像を見る