15周年アニバーサリーイヤーを迎えたYUKIが見せたライブ

ことしソロデビュー15周年アニバーサリーイヤーを迎えたYUKIが、全国アリーナツアー『YUKI concert tour "Blink Blink" 2017』を開催。広島グリーンアリーナ（4月29日）を皮切りに、全国8ヶ所13公演を行った。

今のYUKIとつながる、15年間の名曲を披露

今回のツアーは、ことし3月に発表した約2年半ぶりのオリジナルアルバム『まばたき』の収録曲を基軸に行われた。だがそんな中にもライブに欠かせない曲へと成長した『ランデヴー』『WAGON』、YUKIの新境地を開いてくれた『JOY』などが組み込まれ、彼女がこの15年間に届けてくれた数々の楽曲と今のYUKIがあちこちで繋がっているステージを作り上げた。

過去と現在が一本線で結ばれたようなライブを見た観客たちは、YUKIの歩みと自分の人生に起こった出来事を重ね合わせたり、彼女の歌に励まされた日々を思い出したりしながら、きっと様々な思いを蘇らせたにちがいない。

観客を楽しませたい、喜んでもらいたい、という思い

YUKIのライブには「見せる」というところにこだわった舞台セットや演出など、いくつもの見どころがある。今回のツアーでは、アルバムタイトル『まばたき』から派生したツアータイトルの「Blink Blink」というワードに「点滅する、チカチカする」という意味があるというところから、様々な照明を使った光の演出が施され、観客を楽しませたい、喜んでもらいたいという彼女の思いが、ライブの中にいくつも散りばめられていた。

さらに毎回ツアーごとにテーマを設け、そのつど趣向を凝らしている衣装では、彼女が動くたびにふわふわ揺れたピンクと赤のもこもこがついたもの、シャープなトゲトゲがたくさんついたもの、ボディラインがわかる大人っぽい黒のパンタロンスーツと、それぞれイメージが異なる3着を着用。これらはすべて彼女が以前から気になっていたデザイナーにオーダーしたもので、ワンツアーの中で異なるデザイナーが衣装を制作したのは、今回のツアーが初挑戦だという。最新のYUKIをみてほしいという彼女の思いは衣装にも表れていた。

ライブの核はYUKIの歌「私にしか歌えない歌があるんだ」

だがそんなライブの核にあるのは、やはりYUKIの歌と彼女を支えるミュージシャンたちから生まれる生音であることは間違いない。バンド、ストリングス、ホーンの編成だからできるライブアレンジ、このミュージシャンたちだから出せる音に反応しながら、自由自在に動き、歌うYUKIの姿は、アルバム『まばたき』に収録した『聞き間違い』の歌詞に刻んだ「私にしか歌えない歌があるんだ」という決意を感じさせてくれた。いつもYUKIを応援してくれるみんなへの感謝と、これからも挑戦を恐れずに私は歌い続けていくんだという覚悟が刻まれた『YUKI concert tour "Blink Blink" 2017』を、ぜひ放送でも受け止めてほしい。

Writer：松浦靖恵

※この記事はヨムミル！ONLINEの転載になります。

この記事の全ての画像を見る