幾田りらが2年半ぶりのソロライブに達成感「ライブは楽しいな！」

幾田りらが出演する「MTV Unplugged: Lilas Ikuta」が11月20日(日)にMTVで放送される。

同番組は、世界中のトップアーティストが出演し、独創的で個性あふれるアコースティックライブの源流として歴史を刻んできた伝統的な音楽番組で、幾田はソロ活動で行動を共にするバンドメンバーと、アコースティックで「レンズ」や「スパークル」といった代表曲や自身の思いの詰まった楽曲をカバーする。

今回、収録を終えた幾田にインタビューを行い、番組出演を聞いた時の感想やセットリストに込めた思い、YOASOBIのボーカル・ikuraとシンガーソングライター・幾田りらとの違いなどを語ってもらった。

――番組出演を聞いた時の感想は？

「『あ！ライブをするんだ！』と(笑)。というのも、ソロのライブが2020年の2月くらいが最後だったので本当に久しぶりで、『ソロでもライブができるようになったんだ』というふうに思って、自分にとって節目になるような気がしました。バンドメンバーを探すところから始めないといけないけど、とにかく頑張るしかないなという気持ちでした。

また、他のアーティストさんが出演されている放送を観させていただいて、『私もこのようにライブができるんだ』という感動がありつつ、 "近い距離感"だったり"ハートフルな温かみのある音作り"といったアコースティックの良さに改めて気付きました」

――メンバーを探すというのは？

「これから"幾田りらのバンド"として共に進んでくれるメンバーを探していて、そのチームの1発目が今回のライブだったので。一致団結していける仲間がいいなと思ったので、知り合いや先輩にお声掛けさせていただいて、OKをもらってこのメンバーになりました。だからここからがスタートでもあります」

――セットリストに込めた思いなどは？

「ソロのライブが久しぶりだったので、『とにかく今の"幾田りら"を知ってもらえるような、楽しんでもらえるセットリストにしよう』と考えた上で、バンドメンバーとの初めてのライブでそれぞれが生かされるようなアレンジを組んだので、今回のセットリストになりました」

――収録はいかがでしたか？

「『ライブは楽しいな！』って思いました。一人で作っていた楽曲をみんなで合わせて、刻んでいるリズムやバイブスがだんだん合ってきてピタッとハマる瞬間とか、『決まったよね』というような瞬間があったりすると本当に楽しいですね。アコースティックなので初めてのライブだけれどもみんなとの距離感がすごく近く感じられて、それがすごく印象的でした」

――YOASOBIのikuraとシンガーソングライター・幾田りらとの違いは？

「YOASOBIは『小説を音楽にするユニット』というテーマがある上での歌唱なので、物語に没入して主人公になったような気持ちで歌っているのですが、幾田りらとしては自分で紡いだ詞と音で自分自身が歌うので、"ストーリーテラー的な、主人公的な役割"と"自分自身ありのままを歌う"という意味では、『歌う時に持っている意思』が違うかなと思います」

――表現方法を変えているなどはありますか？

「感覚的にやっていることがすごく多いので言葉にするのは難しいのですが、YOASOBIではAyaseさんが作ってくれた音を聴きながら物語の背景と主人公の気持ちを照らし合わせながら歌っていくので、"感情を伝える"というよりも"物語を深く感じてもらって、その中に主人公の気持ちが乗るように歌う"という感じです。だから、テクニックをあまり考えずに『物語を表現する一員なんだ』という思いが強いですね。『テクニックのことを考えずに、その時の心情を伝えるように』と考え過ぎないくらいになるまで、とにかく練習します。

一方、幾田りらでは自分自身を表現しているので、『曲を作った時の感情をどういった声でニュアンスをつけて歌ったらいいだろう』とか『どうやったらわき上がる感情を伝えられるだろうか』っていうことを考えた上で出てくる表現を使っているという感じです。自分にとってより繊細な感情表現をしているという感じがします」

――少し早いですが、2022年はどんな年でしたか？

「YOASOBIの初ライブが去年の12月で、約1年間、本当にライブに挑戦した年だったなと思います。ファンの皆さんやお客さんとお会いする機会がまだまだ少なかったので、『1個１個のライブでちゃんと向き合わなきゃ』という意識がずっとありましたし、フェスも自分たちのことを知らないお客さんもいらっしゃるので、『めっちゃいい歌、歌ってる』っていうふうに思ってもらえるよう、その役目ってボーカルにしかできないことなので、『役目を果たさないといけない』という強い気持ちがありました。また、今年の5月から練習を重ねていた幾田りらのバンドもスタートして、『新しいスタートを踏み出した』という思いもありますね」

――2023年の抱負は？

「ソロとしては今回を皮切りにスタートしていくので、ライブなどはまだ未定ですが、よりリラックスしてみんなで楽しめるようなライブをやっていきたいなって思っています。そして、ソロ名義での楽曲作りを通して、誠心誠意音楽と向き合っていける1年にしたいなと思います」

――最後にファンの方、視聴者の方にメッセージをお願いします。

「私にとって約2年半ぶりのライブですごく楽しみにしていましたし、これまで応援してくださっていた方も楽しみに待っていてくれていると思います。(バンドとして)1発目で自己紹介的なものではありますが、今の"幾田りら"を観てもらえるライブになったと思うので、みんなで楽しんでもらえたらと思います！」

文＝原田健

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