12月31日(土)に放送される「NHK紅白歌合戦」に出場することが決定し、5年連続出場を果たす純烈。今年は、2022年末に純烈から卒業することを発表している小田井涼平の最後のステージとなり、メンバーにとってもファンにとっても特別な年となる。そんな小田井と現メンバーで行われた4人で最後の全国ツアーが「純烈コンサート2022『さらば青春の小田井』」だ。
同コンサートは、小田井を中心にミュージカル風のストーリーを展開し、小田井のかねてからの念願であったフライングも実現した特別なステージ。また、今林久弥、スーパー・ササダンゴ・マシンに加え、新メンバーとして発表されている岩永洋昭も出演している。
コンサートは、小田井の「2022年12月31日をもちまして、私、小田井涼平は『純烈』という名の船を降り、独り未知なる世界へと小さな船を漕ぎ出します。新たなる旅立ちに『ほな、さいなら』は言いません。代わりにこの曲を贈ります」という影ナレを合図に幕が上がり、小田井のソロ曲「愛言葉」からスタート。
「キサス・キサス東京」「今夜はドラマチック」と続いた後、小田井が「ずっと一緒にやってきたメンバー4人での活動も残り2カ月となりました。純烈を結成して15年。コンサートやイベント、テレビにラジオ...。思い返せば人生で一番楽しい時期を過ごさせていただきました。最後に...、最後に最高のプレゼントをありがとう」と熱っぽく語る。
そうこうするうちに、いつの間にか他のメンバーはステージからいなくなっており、小田井は「え...?え!?」と困惑し、ミュージカルパートがスタート。「本当の姿はティンカーベル今林です」と主張するマネージャー役の今林久弥と共に、誘拐されたメンバーを捜すために小田井は冒険に出掛ける。一方、3人を誘拐したのは岩永扮(ふん)する右フック岩永船長で、岩永は「アバターを使ってインターネット内で活動すれば、楽に稼げる」と3人をそそのかす。果たして小田井は3人を救出できるのか...?という物語が進行していく。
そんな感動あり笑いありのストーリーの中で披露されるメンバーの演技はもちろん、純烈の楽曲やこのツアーのために制作されたオリジナル曲を歌唱する場面もあり、ファンたちを楽しませることに特化した演出が盛りだくさんで、デビューからファンに寄り添い続けて成功をつかんだ純烈ならではの構成となっている。何よりメンバーが心から楽しんでいる様子が、観る者の気分も上げてくれる。
ミュージカルパートが終わると、メンバーが客席に降りてファンと歌唱する場面やメンバーが小田井への手紙を読む一幕も。歌以外の部分でもメンバーの魅力が詰まったエンターテインメントを展開。結成当時のメンバーも駆けつけ6人による「星降る街角」「涙の銀座線」も披露し、スペシャルなステージを見せた。
小田井の卒業までカウントダウンが始まる中、自分たちも楽しみながら観客を楽しませるという「純烈の心」を改めて感じられるコンサートとなった。
文=原田健
放送情報
純烈コンサート2022 「さらば青春の小田井」
放送日時:2022年12月29日(木)18:30~
チャンネル:歌謡ポップスチャンネル
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