注目の実力派俳優「ウー・カンレン(吳慷仁)」ロングインタビュー

台湾の実力派俳優ウー・カンレン主役のグルメ・ラブコメディー「華麗なるスパイス」が日本初放送。高級レストランの若き敏腕シェフ、ティンエンを演じた彼に、俳優としての思いや料理について聞いた。

「華麗なるスパイス」はウー・カンレンさんにとって最後の"アイドルドラマ"だとお聞きしましたが、出演の決め手は何ですか?
「心の中では最後だと思っています(笑)。アイドルドラマは金鐘獎(きんしょうしょう/台湾版エミー賞とも言われる、テレビやラジオに関する賞)の ような賞とは無縁で、子供や若い人たちに見せるもの。ストーリーに深みがなく、男女の恋愛もおとぎ話のようで成熟した内容は少ないと思われています。だからこそ、アイドルドラマの中で他とは違う何かを表現したいと思っていました。アイドルドラマでもいい演技ができるはずだし、もっとユーモアや苦しみといったいろいろな要素を取り入れられるはずです。また、例えば演技面で自分がいい演技をする以外に、若手の役者もサポートできたら自身の価値を証明することもできます。ですから今回のオファーを受けた時、これまでとまったく違った作品にしたいと考えました。自分への試練ですね。少し自分にとって面倒なことをしたかったんです(笑)」

その挑戦はうまくいきましたか?
「長い時間をかけた価値があるドラマだと思います。台湾の多くのドラマの撮影スタイルは、まず脚本家、監督、俳優を探して、脚本を書きながら撮るというもの。常に変更があり、この後何が起こるのか誰もわからないので、目の前のことに専念するしかなく、時々自分が何をしているのか方向性を見失うこともあります。そんな中、この作品はチーム全体で意見を出し合って作り上げました。もし快適な仕事環境だけだったら、この製作スタイルは経験できなかったと思います。このシーンをどうやって解決するか、どう相手役をサポートできるかと常に考え、最終的にこのドラマを通してどのようにすればいいか知ることができました。共演者にはできれば自分がいれば安心だと思ってもらいたいし、助けてくれる人がいれば、一人で多くの問題に立ち向かわなくて済みます」

「華麗なるスパイス」

(C)2017 Sanlih E-Television. All Rights Reserved.

共演者とのアドリブもかなり多かったとか?
「みんなすごいですよ。本領発揮です。私は特に(リュー・)シューホンとのアドリブシーンが多かったのですが、面白くなるよう一緒に楽しみました (笑)」

シューホンさんとのコメディーシーンはすべてアドリブだったのですか?
「ええ、そうです。彼はオリジナリティーがあってアイデアも多い人なんです」

最も印象に残っているシーンは何ですか?
「ティンエンとフェンチンの橋のシーンです。2人が美しい橋の上で手をつなぎ、次のステップに進むことを決めるシーンはとてもロマンチックです。シンプルですが、恋人同士が初めて付き合うと決める時、手をつなぐことからスタートします。ですから、手をつなぐというのはいい始まりだったり、目標だったり、2人の気持ちの真剣さなどを表していると思います」

男気あるフェンチン、キャリアウーマンのルーシー、ウーさんの好みのタイプは?
「考えたことなかったです。どちらがいいかな。女性は顔がどうという以前に、みんな可愛いですから。でも彼女たちは少し怖いです。私が言ってるのは役柄ですよ(笑)。フェンチンは怖いし、ルーシーは積極的すぎ。積極的すぎる女の子はちょっと苦手です (笑)」

「華麗なるスパイス」

(C)2017 Sanlih E-Television. All Rights Reserved.

シェフのドラマですが、劇中にはけっこう危険なシーンもありましたね。普段からお料理されるんですか?
「料理のシーンはすべて自分でやっているので、うっかり火傷をしたり切ったり、よくけがをしていました。普段、料理は少しだけします。得意料理は『(日本語で)チャーハン』です。具は卵とネギのみ。シンプルだけど一番おいしいです」

このドラマの中で、特に印象に残った料理は?
「やっぱりカレーイセエビ です。本当に高級なイセエビを使い、実際にプロのシェフが作っていたので、撮影後はみんなで食べていました」

ではドラマから離れて、特に思い出深い料理はありますか?
「台湾の『蛋餅(タンビン/台湾式クレープ)』です。今の蛋餅は薄い皮に卵をのせて巻いたものですよね。でも子供のころは、水と小麦粉、片栗粉を混ぜたとろみのあるタネから作っていたんです。鉄板の上にタネを流し込むとジュワーと音がして、そこに卵を加えて焼き上げる。タレは今のような醤油膏(甘みととろみがある調味料)じゃなくて、醤油とネギとニンニク、唐辛子が入った特製タレで、とても美味しかったです。学校に行く時、隣にある店でいつも2つ買っていました。そのころは1つ12元、2つで24元、それに豆乳1杯を合わせて30元。それでお腹いっぱいになるんです。今はもう同じ味は食べられません」

最後に日本の視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
「日本の皆さん、こんにちは。ウー・カンレンです。私は、以前日本に住みたいと思っていたほど日本が大好きです。このドラマを皆さんに見てもらえたら光栄です。願わくば、ドラマの中の私を『(日本語で)カッコイイ』と思ってくれますように。そして日本に行った時、私の顔が皆さんに知られていたらうれしいです(笑)」

文=ホミニス編集部

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放送情報

華麗なるスパイス(日本語字幕版)

放送日時:2018年5月11日(金)01:15~

チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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