チ・チャンウクの鬼神の如き荒々しさ!約10年ぶりの時代劇「于氏王后(原題)」で体現した愛する妃への慈愛に満ちた眼差しも...
- 韓流・海外スター
- 2024.10.29
Instagramのフォロワー数が2700万人超を誇る韓国のスター俳優チ・チャンウク。10月30日(水)に日本3枚目のシングル「SHINY TRIP」をリリースするなど多方面で活躍する一方、本業となる俳優業でも話題のドラマや映画に相次いで出演。大女優チョン・ドヨンと共演した映画「リボルバー」では強烈な"狂犬"キャラが話題を呼び、11月6日(水)より配信されるドラマ「江南Bサイド」では江南を牛耳る謎の男を怪演...と、従来のイメージに囚われない役柄にも果敢にチャレンジしている。
中でも、「奇皇后 ~ふたつの愛 涙の誓い~」(2013年)以来、約10年ぶりとなった時代劇「于氏王后(原題)」への出演が話題に。髭を蓄えた威厳ある姿に激変し、他を圧倒する王様役が大きな注目を集めた。
11月9日(土)よりKNTVにて日本初放送される「于氏王后(原題)」は、映画中心のキャリアで活躍してきた女優チョン・ジョンソが時代劇に初挑戦したことでも話題となった歴史アクション大作。
三国時代、激戦を繰り返しながら領土を守り抜いてきた高句麗の第9代王コ・ナンム(チ・チャンウク)が急死した。子がおらず味方がいない王妃ウ・ヒ(チョン・ジョンソ)が生き残る方法は、24時間以内に自らの手で新しい王を立て婚姻を果たすことだけ。権力を狙おうとする部族や、王位を狙う王子たちが追撃に動く中、王妃は王弟の一人と婚姻を結ぶため宮廷を抜け出す。
韓国発のストリーミングサービス・TVING初の時代劇として制作された本作で、まず度肝を抜くのは規格外のスケール感!500億ウォン(約52億円)以上ともいわれる莫大な製作費をかけて描いた壮大な戦闘シーンには目を見張る。
その中で第1話から猛々しく大暴れするのが、チ・チャンウク演じるコ・ナンムだ。5千の兵で3万人の敵軍を撃退して領土を取り戻したほどの優れた統率力で知られた高句麗の第9代王を、チャンウクが威厳あるカリスマとして演じている。
鎧姿で馬上から兵士たちを睨みつけ鼓舞する場面や、広大な戦場のど真ん中で目をギラつかせ、返り血もものともせず荒々しく刀を振り下ろす場面の迫力はまるで鬼神のよう。現代劇で見せるロマンス演技のプリンスぶりとは似ても似つかぬ荒々しさだ。
だが一方で、彼の死後、王妃の回想の中で蘇る"夫としてのナンム"は別人のように穏やかで、慈愛に満ちている。
焼き払われたスズランの花壇を、悲痛の表情で見つめる王妃。そこに手ずからスズランを植えたのは、在りし日のナンムだ。「お前に初めて会った日、お前が着ていた服の色だから」と、柔和な表情で語り掛けながらスズランを植えていたナンムはもういない。生き残るため、前を向かなければならない王妃の想いが切ない。
知性と美貌の王妃ウ・ヒは、ナンムと愛し合った日々を胸に、自分の正義のため戦う。演じるチョン・ジョンソは、 巨匠イ・チャンドン監督の映画「バーニング」(2018年)で主演を務め、鮮烈な女優デビューを飾った実力派。その後もNetflixオリジナル映画「ザ・コール」(2020年)、「バレリーナ」(2023年)や、ハリウッドデビューを飾った「モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン」(2022年)など映画を中心にキャリアを築いてきた。
強盗グループの一人を演じたNetflixシリーズ「ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え」(2022年)では痛快な銃アクションも見せたが、本作でのアクションも絶品。髪を結いあげ、鎧に身を包んで弓を手に果敢に戦場に立つ王妃ウ・ヒの姿がきりりと美しい。
"24時間"という制限時間が、否応なしにストーリーに緊張感をもたらし、スリリングな攻防に手に汗握る本作。チョン・ジョンソ演じる王妃の壮絶な戦いに加え、彼女を愛した実在の高句麗王を体現したチ・チャンウクの二面性もじっくりと堪能してほしい。
文=酒寄美智子
放送情報【スカパー!】
于氏王后(原題)
放送日時:2024年11月9日(土)20:00~
※毎週(土)20:00~(2話連続放送)
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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