甘いマスクと恵まれた体格を持ち、ピープル誌が選ぶ「最もセクシーな男」や「最もセクシーなパパ」に選ばれるなど、世界的なイケメン俳優と言えるライアン・レイノルズ。しかし、そんな2枚目なルックスとは裏腹に、性格は"ザ・3枚目"として知られており、とにかくクセが強め!俳優としてのキャリアもぶっ飛んでいる彼の出演作を振り返ってみた。
デビュー当初は、1998年から4年間主演を務めたシットコム「ふたりの男とひとりの女」などのテレビ番組や、映画の脇役でキャリアを重ねてきたレイノルズ。しだいにアメコミを原作とした大作にも出演するようになり、徐々に彼の名を広めていくことになる。
2004年の『ブレイド3』、2009年の『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』とマーベルコミックスの作品に出演。そして2011年にはDCコミックスの『グリーン・ランタン』に主演するも、ヒットには繋がらず。評価が散々だったこともあるが、典型的なヒーローというキャラクター像は、彼にはフィットしなかったのかもしれない。
実は彼、高校時代には、コメディクラブを自分で立ち上げるなど、そのルーツは"笑い"にある。いわゆる"正統派"からはかけ離れ、ブラックなユーモアが加われば加わるほど、輝きを増していくのだ。
例えば、1980年代の場末の遊園地を舞台とした青春コメディ『アドベンチャーランドへようこそ』(2009年)では、イケメンの従業員役...と思いきや、良くも悪くもチャラすぎる絶妙な加減を見事に体現。『ハッピーボイス・キラー』(2014年)では、冷蔵庫にしまった女性の生首と会話をしながら生活をするというぶっ飛んだ精神異常者を演じ、ポップなのに気持ち悪いというネクストレベルの演技で他を圧倒した。
そして、極め付けがスターチャンネルにて3月3日(日)にTV初放送となる『デッドプール2』を含む『デッドプール』シリーズだ。この口を開けば冗談ばかり飛び出してくるおしゃべり好きの"無責任ヒーロー"は、"第4の壁(=フィクションと現実の境目)"を超えて観客に話しかけてくるというメタ的な視点を持ち、世間をイジりまくるような発言を連発する掟破りのヒーローだ。
実は、レイノルズは前述の『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』でもこのデッドプールを演じているのだが、その時はなんとこのおしゃべり好きという要素を全て排除され、腕に埋め込まれた日本刀で戦うという迷走しまくったキャラクターだった。これが気に入らなかったレイノルズは、自ら製作も務め、低予算ながら『デッドプール』単体での映画化にこぎつけたのだ。
そんな思い入れの深いこの作品でレイノルズは、下ネタ満載の軽妙な語り口から、見応えのあるアクションシーンまで、生き生きとした姿で原作キャラクターの持つファニーな魅力を存分に体現している。さらに脚本にまで名を連ねた『デッドプール2』では、過去にレイノルズが演じてきたキャラクターを自ら葬り去るようなぶっ飛んだ展開に仕上げているのだ。
5月に日本公開を控えた出演最新作『名探偵ピカチュウ』では、人の言葉を話すピカチュウ役に挑戦。レイノルズによるモーションキャプチャーと声の演技で命が吹き込まれたピカチュウは、見た目が可愛いのに"おっさん臭"がするという、まったく新しいキャラクターに進化している。笑いのセンスに磨きをかけ、常にバージョンアップし続けている彼から、今後も目がはなせない!
文=HOMINIS編集部
放送情報
デッドプール
放送日時:2019年3月3日(日)16:30~
デッドプール2
放送日時:2019年3月3日(日)18:40~
チャンネル:スターチャンネル2
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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