佐藤健×大原櫻子の共演で話題になった映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(2013年)が、韓国でドラマとしてリメイク。"嘘"に包まれた天才作曲家と、天性の歌声を持つ女子高校生の恋愛を描く同作が、ホームドラマチャンネルにて3月4日(月)より放送される。天才作曲家カン・ハンギョル役を演じるのは、25歳ながら芸歴14年を誇るイ・ヒョヌだ。
ヒョヌといえば、ドラマ「太王四神記」(2007年)や「善徳女王」(2009年)では子役として活躍し、近年では韓国版「花ざかりの君たちへ」(2012年)、「ファンタスティック・クラブ」(2016年)などに出演。現在は兵役のためドラマや映画で最新作を見ることはできないが、子役時代から鍛えられた演技力には確かなものがあり、復帰が楽しみな次世代俳優だ。
一方、ヒロインの女子高校生ユン・ソリムに扮するのは、人気ガールズグループRed Velvetのジョイ。ドラマ初出演ながらヒロインに抜擢された彼女は、劇中歌もみずみずしい歌声で披露している。
原作は、『僕は妹に恋をする』(2007年)や『僕の初恋をキミに捧ぐ』(2009年)など、映像化作品も多い青木琴美の漫画。映画版では佐藤健がワイルドでクールな"大人の男"を演じ、当時実際に高校生だった大原とのラブストーリーはまさに"禁断の恋"。また、佐藤扮するカリスマ性あふれるキャラクターが抱える"商業音楽との葛藤"という側面も色濃く描かれた作品だった。
原作があり、映画化もされている今回のリメイク。主演のヒョヌとジョイにはプレッシャーがかかりそうなもの。しかし、韓国版では歌手であるジョイをはじめとし、今まで彼らが築き上げた音楽性の上にキャラクターの感情の動きが細かに描かれており、一味も二味も違う"カノ嘘"に仕上がっている。
人気バンドCRUDE PLAYの元メンバーであることを隠しながら、同バンドのプロデュースを続ける天才作曲家を演じるヒョヌ。自身も2015年に歌手デビュー、入隊直前にも新曲「26」をデジタルリリースするほど音楽活動も盛んに行っていた。今回の役はハマり役といったところで、ドラマでも持ち前の美声を披露している。
また、音楽に関わっている時には堂々としているのだが、恋愛となると躊躇してしまう様子も映画版から若干アレンジされている。気難しい性格のハンギョルが、"ビタミンボイス"を持つソリムに出会い、ストレートなアタックを受けることで、今まで自分でも知ることのなかった感情が生まれる――そんな精神的な成長物語でもあるのだ。
さらに、この物語に散りばめられた"嘘"にも注目してほしい。待ち合わせ場所に遅れると連絡するソリムに、ハンギョルが吐く「自分も遅れそうだ」という愛のある嘘。自分の身分を隠す嘘だけではなく、相手を想うあまり出てしまう可愛らしい偽りには胸がキュンとなること必至。映画版とは異なり、より爽やかで青春を感じられるキャラクターの心の機微を見逃さないでほしい。
文=津金美雪
放送情報
カノジョは嘘を愛しすぎてる
放送日時:2019年3月4日(月)16:45~
※毎週(月)(火)16:45~
チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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