ドラマ「華麗なる遺産」(2009年)で祖母の遺産に執着する道楽な孫役や、「キング ~Two Hearts」(2012年)で軍から逃げ出すことばかりを考えている王子役など、最初はダメ男だが後に急成長する"実は素直"な役を演じると右に出る者はいないと感じさせるのが俳優イ・スンギだ。
日本では俳優としてのイメージが強いが、韓国では持ち前のユーモアセンスでバラエティ番組に度々登場。ありのままの素直なリアクションで視聴者の笑いを誘い、人気を博している。今回はそんなスンギのバラエティ力に焦点を当てて紹介したい。
スンギのバラエティ力を世間が知ることとなったのは、2007年に人気バラエティ番組「1泊2日」にレギュラー出演したことがきっかけ。番組では料理にも積極的に取り組む姿勢を見せるが、ラップに包まれた肉をそのまま焼こうとするなど、その料理オンチぶりにお茶の間は吹き出さずにはいられなかった。
その他にもトーク番組「カン&イ・スンギの強心臓」(2009〜2012年)でMCに初抜擢され、ゲストから爆笑トークを引きだせば、あのIZ*ONEを生み出したオーディション番組「PRODUCE 48」でも国民プロデューサー代表として出演。練習生たちを励ます、優しいメンターとしても番組を盛り上げた。共演者のハプニングにも機転を利かせて良い流れを生み出すスンギは、バラエティ番組で重宝されてきたのだ。
「2018 SBS芸能大賞」でスンギが大賞に輝いた番組「イ・スンギのチプサブイルチェ~師匠に弟子入り」でもスンギの能力は遺憾なく発揮されている。毎週KNTVにて日本初放送されている同番組は、スンギをはじめ、イ・サンユン、ソンジェ(BTOB)、ヤン・セヒョンら若者4人が、わが道を行く変わり者の師匠を訪れ、師匠のライフスタイル通りに1泊2日の生活をして悟りを得る姿を描くもの。登場する師匠は、『私の頭の中の消しゴム』(2004年)で知られる女優のソン・イェジンやサッカーベトナム代表のパク・ハンソ監督、金メダリストスケーターのイ・スンフンなど様々な業界の曲者たち。そんな大物たちを前にしても、スンギのキレのあるトークはとどまることを知らない。
師匠のBoAにダンスの実力を問われた回でもスンギは「僕は自分が運動オンチだと認識していないが、周りからそう言われる。だったら事実でしょう」と自分の弱点も冗談にして返し、メンバーたちを笑わせる。また、師匠の女優コ・ドゥシムの妹の家でトイレを使った後、神妙な面持ちでメンバーたちに「僕はここに残っていないと...解決しなければいけないことがある」と告白を始める珍場面も!なんとトイレを詰まらせてしまったようで、「僕を置いて先に行って」と撮影中断を宣言し、一行は苦笑い。スンギは、自分の苦手なことや不測の事態も隠すことなく笑いに変えてくれるムードメーカーなのだ。
また、番組で恒例となっているメンバー間で繰り広げられる"プチ対決"にも抱腹必死。「レモンの早食い」や「もみあげ引っ張り合い」など、過去にはおバカな対決も数知れず。3月12日(火)、3月19日(火)に放送される女優ソン・イェジンの出演回では、イェジンのお相手役をめぐり、映画『私の頭の中の消しゴム』の告白シーンを再現。誰よりも真剣に勝負に挑むスンギの表情をぜひ見逃さないでほしい。
文=津金美雪
放送情報
イ・スンギのチプサブイルチェ~師匠に弟子入り
放送日時:2019年3月12日(火)・19日(金)23:15~(ソン・イェジン出演回)
※毎週(火)23:15~
チャンネル:KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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