音楽と演技を両立！社会現象化したドラマでの熱演が光るチャニ(SF9)の逸材っぷり

2016年、韓国でシングル「Feeling Sensation」でデビューした9人組ダンスボーイズグループ・SF9。FTISLANDやCNBLUEと同じ事務所に所属し、日本でもデビュー前からCNBLUEのアリーナツアーでオープニングアクトを務めるなどして経験を積んできたが、2017年4月に東京・TSUTAYA O-EASTで開催された日本初の単独ショーケースでは会場満員の1300人の観客を前に、熱のこもった15曲の歌とダンスパフォーマンスを披露した。今年3月には日本2ndアルバム『ILLUMINATE』を発表。同アルバムを携え、4月2日からの東京、名古屋、大阪でZeppツアー(この模様は6月3日0時から衛星劇場で放送される)も成功に収めるなど、SF9は日韓で躍進する話題のグループだ。

メインダンサーであるチャニは、今、韓国で俳優としてもホットな人物。もともとSF9でデビューする以前から俳優活動を行っており、ドラマ「私の心が聞こえる？」(2011年)で聴覚障害を持つ主人公の子役時代を繊細に演じ、その後もドラマ「シグナル」(2016年)で短い出演シーンながら、物語のキーパーソンとなる主人公の兄役を印象深い演技で務めていた。安定した演技力で着々と出演作を増やしてきたチャニだが、ここへ来て知名度が急上昇。そのきっかけは、昨年末から今年にかけて韓国で社会現象化した大ヒットドラマ「SKYキャッスル(原題)」に出演したことだった。

ドラマの舞台は、韓国の上位0.1％の富を持つ人々が暮らす高級住宅街"SKYキャッスル"。自分の子どもたちを一流大学に入れるために過剰な教育熱を上げる親たちをアイロニカルに描く風刺コメディだ。チャニは親たちからの強烈なプレッシャーに悩まされる子どもたちの中でも、早期教育や塾での学習なしで名門・シナ高校に首席で入学した優等生ファン・ウジュ役を熱演している。

他の子どもたちに比べ、優しく穏やかな性格のウジュだったが、物語の後半ではある殺人事件の容疑者として名前が挙がってしまう。難しい役どころながら、見るものを惹きつけるチャニの演技は視聴者の関心を高めたに違いない。視聴率はグングン伸びて、非地上波チャンネルで放送されたドラマの最高値23.2％を記録。ドラマの成功要因には先の読めない展開やスタイリッシュな映像、細やかな演出などさまざまな要素が考えられるが、出演俳優たちの息の合った演技によるところは大きいはずだ。

韓国学歴社会の問題点が映し出された話題作に出演し、視聴者から高評価を受けたチャニを今後韓流ドラマ界は放っておかないだろう。現にチャニは「SKYキャッスル(原題)」の後、韓国のウェブドラマ「思い通りにする恋愛」に出演している。盛り上がりを見せるSF9としての音楽活動と俳優としてのドラマや映画への出演。どちらの活躍もこれからが非常に楽しみである。

文＝津金美雪

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