日本での熱い支持はなぜ?稀有な実力派女優シム・ウンギョンの瑞々しい存在感

『パラサイト 半地下の家族』が英語以外の映画としては史上初のアカデミー作品賞を受賞し、韓国映画界は大いに沸いた。そんなビッグニュースとともに、異例のこととして韓国で大きく受け止められたのが、日本映画『新聞記者』で韓国人女優のシム・ウンギョンが日本アカデミー賞主演女優賞を受賞したことだ。外国人が演技部門の最優秀賞を受賞するのは、日本アカデミー賞の歴史で初(優秀賞は前例あり)の出来事でもあった。

韓国での実績は十分だったが、日本の芸能界ではそれまで決して知名度があるとはいえなかった彼女だが、同作品で見せた深みのある演技と巧みな表現力は、まさに実力派の片りんを窺わせるものだった。シム・ウンギョンという女優の魅力とは一体どこにあるのだろうか。

『サニー 永遠の仲間たち』

(C) 2011 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved

■子役スターだったウンギョンのターニングポイント

ウンギョンは1994年5月31日生まれの25歳。10歳で子役デビューを果たすとヒロインの少女時代を演じることが多く、特にドラマ「ファン・ジニ」(2006年)では主人公の幼少期を演じ、KBS演技大賞青少年演技賞を受賞。子役スターとして、韓国では抜群の知名度を誇っていた。さらに、『春のワルツ』(2006年)、「太王四神記」(2007年)などの話題作に続々と出演し、活躍を続ける。

ブレイクしたのは映画『サニー 永遠の仲間たち』(2011年)。日本やアメリカでもリメイクされたほど話題を呼び、異例のロングランヒットを記録したこの作品で、ウンギョンは主人公・ナミの高校生時代を演じ、鮮烈な印象を残した。

『サニー 永遠の仲間たち』

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どこかイケてない多感な女子高生役をリアルに演じ、見る者の五感を揺さぶる吸引力たっぷりな演技を見せつけたウンギョン。瑞々しくて甘酸っぱい...まさに青春時代を想起させてくれる彼女の稀有な演技は光るものがあった。韓国映画好きな日本人の中には、同作で彼女のファンになったという人も少なくないはずだ。

『サニー 永遠の仲間たち』

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■活動の拠点を日本に移してからも快進撃を続ける

その後も主演映画『怪しい彼女』(2014年)が観客動員数860万人を超える大ヒット。同年の百想芸術大賞最優秀主演女優賞をはじめ多数の賞を受賞するなど、韓国で堂々たるキャリアを築いた。そして2017年には活動の拠点を日本へ。2019年には「良い子はみんなご褒美がもらえる」で人生初舞台を踏み、映画では『新聞記者』に続き『ブルーアワーにぶっ飛ばす』(2019年)でも注目を浴びている。

『サニー 永遠の仲間たち』

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『サニー 永遠の仲間たち』

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今年の秋には写真界の巨匠・上田義彦の初監督作『椿の庭』の公開が予定されているが、新型コロナウイルスの影響によって無事に公開されるのかは今のところ不透明だ。『サニー 永遠の仲間たち』が5月15日(金)にKBS Worldにて放送されるが、今はシム・ウンギョンの演技力を放送で再確認しながら、再び彼女の魅力的な姿をスクリーンで見られる日を待ちたい。

文=渡辺敏樹(エディターズ・キャンプ)

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放送情報

サニー 永遠の仲間たち
放送日時:2020年5月15日(金)23:15~、6月12日(金)23:40~
チャンネル:KBS World
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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