素朴な雰囲気と生身の色気― ギャップが魅力のチョン・ヘインの演技へのこだわりとは？｜Kカル！

チョン・ヘイン、ふつうの青年を演じる演技の"妙"

チョン・ヘインさんといえば、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』の、ステキな年下彼氏っぷりで一躍時の人となった俳優さん。年上のヒロインに甘える仔犬のような可愛らしさ、ヒロインを守る頼もしさ、さらに"子宮が疼く"と話題となったリアルなラブシーンまで。たっぷりとその魅力を見せてくれました。

どこにでもいそうな(普通にしてはイケメンすぎですが)素朴な雰囲気と、ふとした時に漏れ出る"生身の色気"のギャップが魅力のチョン・ヘインさんですが、オスっぽさを完全に削ぎ落として演じたのが、『半分の半分～声で繋がる愛』のハウォンです。

ハウォンは、初恋の人への恋しさあまり、彼女の人格と感情を持ち合わせたデバイスを開発して、デバイスに語りかけることで片思いを続ける"超草食系男子"。現実生活での恋愛に興味がない＆気鋭のプログラマーという"普通とは少し違う"部分もありますが、いわゆるフツウの青年です。

演技を学んでいる人に聞くと、"普通の人"を演じるのが、一番難しいそうです。殺人鬼やサイコパスのようなアクの強いキャラだったら、感情も行動も作りこみやすいですが、普通の人というのは、そこが見えにくい。でも、普通の人にも感情はありますし、様々な事情があります。それを、表情やちょっとした仕草で、視聴者にちゃんと伝えなくてはいけないのです。さらに今作のように、主人公たちの心の移り変わりを淡々と映し出すストーリー＆演出のドラマを、飽きさせずに最後まで見せるというのは至難の業。役者たちの演技力が問われるのです。そんな難しい役をチョン・ヘインさんは今回、とても自然に、絶妙な演技で魅せてくれました。例えば、呼吸。ハウォンは落ち着いていて、ゆっくりと物事に向き合う性格ゆえ、静かな呼吸を意識しているように見えました。他にも、デバイスに語りかけるときの口調、ふと顔をあげる時の仕草...そんな"非言語"の表現のひとつひとつがとても自然。なのに、"つまらなくない"のです。オフィシャルインタビューを読むと、今回、チョン・ヘインさんが"非言語"の表現にこだわったことがよくわかります。

「ハウォンは、言葉よりも行動で示していくタイプ。行動や仕草、表情といった非言語的な表現の中で、度を越さず、どうやって表現できるかすごく悩みましたし、監督と何度も話し合いました」

自然な非言語的表現で魅力的に見せる。これが、チョン・ヘインさんの技なのかもしれません。チョン・ヘインさんの演技の"妙"、ぜひ、このドラマで感じてみてください。

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