昨年4月に除隊し、復帰作となったラブロマンス「僕を溶かしてくれ(原題)」で渋味の増した大人の魅力を見せてくれたチ・チャンウク。8月に最終回を迎えた最新ラブコメディ「コンビニのセッピョル(原題)」では、ちょっと変わったイケメンコンビニ店長に扮し、酔っ払ってゆらゆらとお尻を振るダンスを披露するなど、軽妙な演技が話題を集めたばかり。どちらも、チャンウクの演技の振り幅を感じさせるユニークなキャラクターに挑んでおり、除隊後のキャリアも順調だ。
演技派のイメージがすっかり定着しているチャンウクだが、デビューは2007年に出演した「火と氷」というミュージカル。本人も愛着が深いと挙げている「あの日々」をはじめ数々のミュージカルに出演してきた彼は、その歌唱力はもちろん豊かな表現力がデビュー初期から高く評価されてきた。
そんなチャンウクが一躍お茶の間の人気者となったのが、瞬間最高視聴率51.4%を記録した出世作「笑ってトンへ」(2010年)だ。発達障害を抱える母・アンナ(ト・ジウォン)と共にアメリカで育ったスピードスケート選手のトンヘが主人公で、様々な困難に見舞われても母を守りながら懸命に生きる姿を描いたホームドラマ。トンヘの爽やかな笑顔と前向きな姿勢は見る者に元気を与えてくれ、演じたチャンウクの好感度も作品人気とともに急上昇していった。
そして、好青年のトンヘとは対極ともいえる、軍事企業の元傭兵・ジェハというキャラクターを演じたのが、アジアドラマチックTV (アジドラ)にて9月16日(水)より放送される「THE K2~キミだけを守りたい~」(2016年)だ。2014年に出演した「ヒーラー~最高の恋人~」と共に、チャンウクを本格派アクション俳優へと一気に引き上げた本作は、コードネーム"K2"と呼ばれるジェハが、世間と離れて暮らす大統領候補の隠し子・アンナ(少女時代・ユナ)をボディーガードすることになるストーリー。劇中では鍛え上げられた肉体を惜しげもなく披露している。
それまで韓国ドラマであまり取り上げられることのなかった実践警護の世界を描いていることもあり、チャンウクは高層ビルでの宙吊りシーンやシャワールームでシャンプー中に始まる乱闘シーンなど、手に汗握る過激なアクションに挑戦。体作りやリハーサルも相当なものだったようで、撮影後のインタビューで「本当にたくさんやったので、しばらくはアクションへの欲はありません(笑)」と語るほど。それだけチャンウク渾身の肉体演技が詰め込まれているのだ。
一方、ロマンスシーンではアンナと屋根裏デートで見せた優しい眼差しや、人目につきたくないアンナにブランケットを被せた状態でのキスなど、アクションの時とはうって変わっての甘いシーンが連発。2人での撮影はキスシーンから始まったようで、お互いに惹かれ合う自然体な雰囲気にもドキドキさせられる。アクションでもロマンスでも胸が高鳴りっぱなしで、ギャップのある"剛と柔"というチャンウクの二面性をたっぷりと堪能できるのだ。
以前と比べ作品ジャンルや役柄の幅など、どんどんと広がりを見せているチャンウク。次作は生活密着型のショートフォームドラマか?とも噂されている。ミュージカル、アクション、コメディ、ラブロマンス...いずれにせよ、見る者を惹きつけるチャンウクの新たな挑戦が楽しみである。
文=津金美雪
放送情報
THE K2~キミだけを守りたい~
放送日時:2020年9月16日(水)11:30~
※毎週(月)~(金)11:30~
笑ってトンヘ
放送日時:2020年9月17日(木)19:30~
※毎週(月)~(金)19:30~
チャンネル:アジアドラマチックTV (アジドラ)
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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