今年10月にデビュー12周年を迎え、今の韓流ドラマ界を牽引する人気俳優の座を確立したチ・チャンウク。初主演にして最高視聴率51.4%を記録した「笑って、トンへ」(2010年)でブレイクして以降、闇の便利屋を演じた「ヒーラー~最高の恋人~」(2014年)や元傭兵のボディガードに扮した「THE K2~キミだけを守りたい~」(2016年)など、激しいアクションシーンが盛り込まれたラブストーリーで、男らしさと甘さを兼ね備えた魅力を発揮。着実にキャリアを築き上げてきた。
そんなチャンウクが、衛星劇場にて11月29日(日)に第1話が先行初放送されるドラマ「コンビニのセッピョル(原題)」では一変。ちょっと間抜けなコンビニ店長を演じ、母性をくすぐるようなかわいらしい一面を披露している。
チャンウクが演じたチェ・デヒョンは、女性にモテモテのイケメンだが、デートに向かう途中でも側溝に落ちた子猫を泥だらけになって助けるほどのお人好し。恋人にフラれ、巨大なぬいぐるみを捨てている時に、「タバコを買ってきて」と声を掛けたのが、腕っぷしの強い不良の女子高生・セッピョル(キム・ユジョン)だった。大人の良識でタバコを止めるように忠告したデヒョンに対して、初めて人から叱られたセッピョルは大感激!何とデヒョンに飛びついて、突然キスをしてしまう...。
そんな衝撃的な出会いから3年後。コンビニ本社勤務を辞めて、自身でコンビニ経営を始めていたデヒョンは、アルバイトとしてやってきたセッピョルと再会。強引に押し切られる形で、1度だけキスをしたことのある店長とバイトという、いっぷう変わった雇用関係へと発展していく。
演出は、パロディ満載のコミカルな作風で大ヒットした「熱血司祭」(2019年)のイ・ミョンウが担当しており、本作にも爆笑シーンが満載。『サニー 永遠の仲間たち』(2011年)のパク・ジンジュがカメオ出演し、セッピョルとのケンカシーンを繰り広げたり、『パルプ・フィクション』(1994年)のオマージュで、デヒョンとセッピョルがダンスシーンを繰り広げたり...。イ・ミョンウ監督ならではの名作のパロディ描写が多数盛り込まれているのだ。
チャンウク自身も、寝不足の役作りで大きなクマ&ボサボサ髪の姿や、セッピョルに落書きされた間抜けな顔で登場するなど、今までにない隙だらけの外見でクスリとさせてくれる。
物語の前半でたっぷり笑わせてもらった後には、2人の恋も少しずつ進展。自由奔放で小悪魔的な魅力があるセッピョルに次第に惹かれていくデヒョンは、勉強を頑張るセッピョルに花束をプレゼント。また、ある時は「会おう」という意味の2人だけの暗号を決めようとセッピョルに提案する。「なんてキュートなの!」と胸をときめかせるセッピョルも健気な乙女心に満ちており、見ていてつい頬が緩んでしまう。
ちょっぴり天然で可愛らしい愛情表現を見せ、チャンウクの男らしさとはひと味違う魅力があふれる本作。2人の微笑ましい恋愛模様は、見ているうちにほっこりと温かい気持ちになってくる。寒さが本格的になるこの時期、コミカルでいてハートフルな世界観にじんわりと浸りたい。
文=津金美雪
放送情報
コンビニのセッピョル(原題)第1話先行放送
放送日時:2020年11月29日(日)21:45~
※レギュラー放送は12月22日(火)より毎週(火)23:00~(2話連続放送)
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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