182cmの高身長、爽やかで清潔感のある佇まいなど、ハンサムという言葉がしっくりくるソ・ハジュン。現在31歳の彼は、舞台から俳優のキャリアをスタートさせたこともあり、出演したドラマ作品はそこまで多くはないが、2019年には日本でも2度にわたってファンミーティングを開催するなど、ここ数年で人気を獲得している。そのきっかけとなった作品が2016年の「オクニョ 運命の女(ひと)」だ。
2008年に役者としてのキャリアをスタートさせたハジュンは、賛否を巻き起こした「オーロラ姫」(2013年)でドラマデビュー。放送途中からの登場だったが、うまく流れを掴んでブレイクを果たすと、翌年に主演作「ずっと恋したい」(2014)で「SBS演技大賞」のニュースター賞を受賞するなどすぐさま頭角を表していった。
そして「オクニョ 運命の女(ひと)」ではメインキャストの一人に抜擢される。「宮廷女官 チャングムの誓い」(2003年)や「トンイ」(2010年)などを手掛け、アジアに韓国時代劇ブームをもたらした巨匠イ・ビョンフンが演出を手掛けた同作は、16世紀半ばの朝鮮王朝を舞台にした歴史ドラマ。監獄で生まれ育った聡明な女性・オクニョ(チン・セヨン)の存在を通して、王朝を揺るがす陰謀を解き明かしていくストーリーだ。
時代劇は初挑戦ながら、ハジュンが演じたのは威厳や貫禄、気品などが必要とされる13代王・明宗。幼くして王座に就いた明宗は、その実権を握る母・文定王后に翻弄された悲劇の王として知られているが、劇中でもその複雑な母と子の関係性が丁寧に綴られている。
そんな葛藤を抱える実在の王という難役を、どこか余裕を感じさせながらも、繊細に表現して見せたハジュン。大女優キム・ミスクとの共演シーンも多かったが堂々と渡り合い、「MBC演技大賞」で男性優秀演技賞も受賞した。
そんなハジュンの最新出演作「火の鳥2020(原題)」がKNTVにて1月12日(火)より日本初放送される。現在も韓国で放送の真っ只中の本作は、財閥令嬢と貧しい青年という立場の違いから別れを選んだ二人が、10年という時を経て、逆転した立場で再会する激情のラブロマンスだ。
2004年に放送され最高視聴率30%以上を記録した名作「火の鳥」を、同じ脚本家イ・ユジンがリメイクしたことでも話題を呼んでおり、オリジナル版では全26話だった物語が、 "イルイルドラマ"と呼ばれる朝の連続ドラマとして全120話で再構築されている。
ハジュンは、財閥令嬢のジウン(ホン・スア)との縁談話が持ち上がる大企業の御曹司・ジョンインと、その双子の弟で10年後にジウンと偶然出会い惹かれあっていくジョンミンの一人二役を演じている。
心に決めた人がいることから見合い話を断る実直な性格の兄・ジョンインと、優しくユーモアのある社交的な弟・ジョンミン。オリジナル版には登場しなかったジョンインだが、この正反対な兄弟の性格を、幅のある演技で見事に演じ分けたハジュン。現代ラブロマンスだからこその甘いムードも漂わせるなど、「オクニョ 運命の女(ひと)」で定着したイメージを覆すような新たな魅力も見せつけている。
またオリジナル版では、「どこかで焦げる匂いがしませんか?僕の心が燃えているじゃないですか」というジョンミンの名セリフが話題を集めたが、このセリフをハジュンがどのように復活させているかにも注目だ。
名作のリメイク、一人二役というプレッシャーのかかる作品に挑んだハジュン。その姿からは、役者として次なるステップへと足を踏み入れていこうとする彼の思いが感じ取れるはずだ。
文=HOMINIS編集部
放送情報
火の鳥2020(原題)
放送日時:2021年1月12日(火)20:00~
※毎週(火)20:00~(4話連続放送)
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
詳しくはこちら