兵役を終え全員が30代を迎えたCNBLUE、新たなスタートを切った彼らの第2章とは

2020年にデビュー10周年を迎えたロックバンド・CNBLUE。リーダーのジョン・ヨンファに続いて、昨年3月にカン・ミンヒョクとイ・ジョンシンも兵役を終え、3年8ヶ月ぶりにCNBLUEとしてカムバックを果たした際には、ファンが大いに湧く姿が見受けられた。

■下積みを経てブレイクを掴んだCNBLUEの軌跡とは？

CNBLUEといえば、2009年頃より日本で音楽武者修行をしていたことはファンの間で広く知られている。その後、路上ライブや小規模のライブハウスなどで地道なインディーズ活動を続け、2010年に韓国、日本の順でCDデビューを果たした。大手事務所に所属するグループのように、結成後すぐスターダムにのし上がるパターンとは違い、彼らは着実に一つ一つの階段を上ってきた下積みと努力のグループと言える。

日本活動に焦点を当てると、ターニングポイントは2011年のメジャーデビュー。その少し前、日本で大ブレイクしていたチャン・グンソク主演の大ヒットドラマ「美男＜イケメン＞ですね」(2009年)にヨンファが出演していたこともあり、知名度は急上昇していた頃だ。所属バンドであるCNBLUEにもおのずと注目が集まり、デビューシングル「In My Head」は10万枚を超える大ヒットに。2012年に満を持して発売した1stアルバム『CODE NAME BLUE』もオリコン週間ランキングで初登場1位を記録した。

■バンドとして高い評価を得るCNBLUEの成熟した音楽性にも注目

骨太のロックからエモーショナルなアコースティック、流行のEDMまで幅広く取り入れた良質な音楽で、メジャーデビュー後はあっという間に頭角を示していったCNBLUE。2018年から始まったメンバーの入隊・除隊を経て、ついにリリースされたカムバックアルバム『RE-CODE』も実に素晴らしい名盤で、音楽通からも高い評価を得ている。

タイトル曲「Then, Now and Forever」は、過去・現在・未来を表していて、CNBLUEの長い歴史(過去)はもちろん、再び歩を進めるにあたっての決意表明やメッセージのようにも受けとれる。やわらかいギターのリフと優しく語り掛けるようなヨンファのボーカルが印象的だ。ちなみに全曲の作詞作曲にヨンファが参加しており、全員が30代となった彼らの、さらに成熟した奥深い音楽を楽しむことができるだろう。

■デビュー10年にして初の全員旅行へ...3年8ヶ月ぶりのカムバックについても言及

そんな名作アルバムを堪能した後は、デビュー10周年を迎えて初めてメンバー全員が旅行をしたリアリティ番組「CNBLUEの秘密旅行」も存分に堪能したいところ。ただしこの番組は、道行く人やお店の人に正体がバレた瞬間、その場からすぐに撤収しなければならないという条件付きだ。

和気あいあいとしたバラエティでの姿もさることながら、3年8ヶ月ぶりのカムバックについてメンバーが真摯に語る場面も。10年という月日を重ねた彼らのストレートな想いに迫る一方で、30代を迎えた彼らの魅力を様々な角度から楽しめるプログラムとなっている。新たなスタートを切り、"第2章"を進み始めたCNBLUEの貴重な素顔を存分に楽しみたい。

文＝川倉由起子

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