SUPER JUNIORの"マンネ"こと最年少メンバーのキュヒョン。伸びやかで憂いのある声色と歌の実力には定評があり、グループ内では同じメインボーカルのイェソン、リョウクで構成されるユニット、SUPER JUNIOR-K.R.Y.としても活動している。
SUPER JUNIORの歌の土台を支え、彩りを加える存在として欠かせないキュヒョンだが、ミュージカル俳優としてもキャリアは長い。デビューは韓国の超人気ミュージカル「三銃士」(2010-2011年)。三銃士に加わる4人目の銃士・ダルタニャン役で、ダイナミックな剣術シーンにも挑戦した。2013年には待望の日本公演も実現し、麗しい生ダルタニャンが日本ファンにも大好評。会場中に響き渡る美声と他の出演者たちとのハーモニーに酔いしれる人が続出した。
国内外で話題を集めた「三銃士」以降も、同名映画の舞台化で、レオナルド・ディカプリオが演じた詐欺師フランク役に扮した「Catch Me If You Can」(2012年)、名作ミュージカル映画『雨に唄えば』を韓国で舞台化した「Singin'in the Rain」(2014年)など話題作に次々と出演し、キャリアを積み重ねていった。
近年では、キュヒョン自ら出演を切望した「モーツァルト!」(2016年)で孤独な天才音楽家・モーツァルト役を好演。深みのある演技と大衆的なミュージカルナンバーで圧倒した。また、除隊後初となる4年ぶりのミュージカル「笑う男」(2020年)では、幼いころに口を切り裂かれ、波乱の人生を送る青年という難しい役どころにも挑戦。完成度の高い芝居で演じ切り、ミュージカル俳優として新境地を切り開いた。
2020年にはもう1本、ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」を原作にした韓国の代表的な創作ミュージカル「ウェルテル」にも出演したキュヒョン。韓国では初演から20周年を迎え、2000年の初演から現在まで30万人以上の人に愛されてきた名作で、キュヒョンは2015年版に続いて2度目の参加となった。
中世ヨーロッパを舞台に、婚約者がいるシャルロッテに恋をする悩み多き青年・ウェルテルの切ない愛を描く物語で、キュヒョンは一途なウェルテル役を体当たりの演技で表現した。泣いたり叫んだり、シーンごとに感情が大きく揺れ動くさまは涙なくして見られず、ウェルテルの苦悩に観客も胸が締め付けられたことだろう。全身のエネルギーを注ぎ込んでぶつかった芝居は評価も高く、キュヒョンにとってミュージカル俳優としての更なるステップアップとなった。
そんなキュヒョンの新たな魅力が詰まった「ウェルテル」が、衛星劇場にて2月28日(日)に日本初放送されることになった。30代に突入し、ますます脂の乗った俳優・キュヒョンが表現する愛のミュージカルナンバーは思わず感涙必至。ライブステージとはひと味異なる、彼の"芝居"の魅力にどっぷり浸ってほしい。
文=川倉由起子
放送情報
韓国ミュージカル「ウェルテル」(主演:キュヒョン)
放送日時:2021年2月28日(日)13:00~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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