今年最も話題を集める時代劇として早くから注目されてきた「紅天機(ホンチョンギ)」の韓国放送が間近に控えているアン・ヒョソプ。ここ数年、人気と知名度を高めているヒョソプだが、幅広い層にその名が知られるきっかけとなった作品といえば、クールな新人外科医を演じた「浪漫ドクター キム・サブ2」だろう。
「浪漫ドクター キム・サブ」は、型破りだが"神の手"と呼ばれるほど超一流の外科医、キム・サブ(ハン・ソッキュ)の活躍と若手医師たちの成長を描き、多くの視聴者を感動の渦に巻き込んだ人気医療ドラマシリーズで、ヒョソプが出演しているのはその第2弾。2016年当時、韓国ドラマ界を席巻した前作をも上回る、瞬間最高視聴率28.4%という数字を叩き出した今作の第1話が、アジドラ(アジアドラマチックTV)にて7月15日(木)より先行放送される。
ヒョソプが演じているのは、医療事故を告発したことから大病院を追い出され、キム・サブのスカウトによってトルダム病院で働くことになる若手医師、ウジン。一方、ウジンの医学部時代のライバル、女性医師・ウンジェもトルダム病院に左遷されてきており、2人は思わぬ再会を果たすことになる。
片田舎の古びた病院でありながらも、一般外科、胸部外科、神経外科という3つの専門分野に精通する天才医師、キム・サブの下で、ウジンは、ウンジェら同僚医師と時に衝突し、時に絆を深めながら、医師として人間として成長していく。
外科フェロー2年目のウジンは、クールな天才肌である反面、幸せを信じることのないシニカルな性格の持ち主。ヒョソプの持つ端正なルックスと物憂げな眼差し、落ち着いたセリフ回しが役柄に見事にハマり、第1話から見る者をクギづけにする。
1話終盤、キム・サブに「いくらで雇ってくれるんだ」と詰め寄るシーンでは、キム・サブを真っすぐ見つめる瞳が悲しげに潤み、ウジンの辛い過去を想像させる。派手さこそないが、ヒョソプは瞳で多くを物語っており、深い余韻をもたらしてくれる。
さらに、イ・ソンギョン演じるウンジェとも、厳しい命の現場で働くプレッシャーを共有しながら、友達以上恋人未満だった関係に次第に変化が...。そんな2人のロマンスも繊細かつリアルに描かれており、女性ファンの心をガッチリと掴んでいく。
今回のウジン役で「2020年SBS演技大賞」優秀賞を受賞し、俳優としても順調なキャリアを築いているヒョソプだが、「ポンダンポンダン 王様の恋」(2015年)で俳優デビューする以前、JYPエンターテイメントのアイドル練習生だったことは広く知られている。
特に、JYP練習生で同期だったGOT7のジャクソンとの交流は有名だが、「浪漫ドクター キム・サブ」シリーズに看護師・ウンタク役として登場するキム・ミンジェもまた、練習生時代からの旧知の仲。今作の現場で久しぶりに再会した時の様子は、撮影当時、SNSでも大いに話題を呼んだ。
また、「浪漫ドクター キム・サブ」で本院にあたる大学病院院長の息子で、外科医のインボムを演じたヤン・セジョンとは、「30だけど17です」(2018年)で共演し意気投合した間柄。セジョンの入隊前最後のドラマ出演となった今作でも、インボムとして特別出演を果たしており、ウジンと共に、師匠であるキム・サブを懸命に支えようとする姿は、感動的なストーリーとも相まって、胸を熱くさせられたファンも多かったことだろう。
「浪漫ドクター キム・サブ2」への出演は、ヒョソプにとって自らの名を飛躍的に広めただけでなく、自身のキャリアとも繋がりのある"盟友たち"との貴重な再会をもたらしたことからも、特別な意味を持つ作品といえるのではないだろうか。その"引きの強さ"からも、非凡なものを感じずにいられない。
前述したように、今後は時代劇「紅天機(ホンチョンギ)」で主人公の女性絵師ホン・チョンギの相手役として出演が決定。注目度の高い韓ドラ時代劇への起用だけに、さらなるブレイクは必至だ。俳優として上り調子の今、出世作となった「浪漫ドクター キム・サブ2」で、俳優アン・ヒョソプの魅力を改めて振り返ってみてほしい。
文=酒寄美智子
放送情報
浪漫ドクター キム・サブ
放送日時:2021年7月12日(月)11:30~
※毎週(月)~(金)11:30~
浪漫ドクター キム・サブ2 第1話先行放送
放送日時:2021年7月15日(木)9:30~
※レギュラー放送は8月10日(火)より毎週(月)~(水)9:30~
チャンネル:アジアドラマチックTV (アジドラ)
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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