2011年の芸能デビューから10周年を迎えた俳優パク・ソジュン。近年の大ヒット作「梨泰院クラス」(2020年)などドラマでの印象が強いが、米アカデミー賞4冠に輝いた韓国映画『パラサイト 半地下の家族』(2019年)では、実生活でも仲の良いチェ・ウシク扮するギウの友人として特別出演し存在感を発揮。つい先日も米マーベル・スタジオの映画出演が発表されるなど、節目の年に新たな飛躍を見せている。
これまでのキャリアを振り返ると、「キム秘書はいったい、なぜ?」(2018年)や「彼女はキレイだった」(2015年)など日本でもおなじみのヒットが数多く並ぶが、その中でも異彩を放っている作品と言えば、時代劇「花郎<ファラン>」(2016年)ではないだろうか。
ソジュンにとって初めての時代劇であった「花郎<ファラン>」(KNTVにて10月25日より放送)は、新羅時代に実在した見目麗しい美男子を集めて作られた王の親衛隊"花郎"たちの物語。ソジュン扮する主人公・ムミョンは、もとは賤民の村で生まれ育ち服装も髪型もボロボロ...という野性的な風貌。しかし、都に潜入した際に命を落とした親友の敵を討つべく、ソヌと名を変え花郎になることを決意。仲間たちと寝食を共にし、切磋琢磨する中で、次第に生来のカリスマ性を発揮させていく。
まずソヌが花郎になり変わったことと言えば、その見た目。ボサボサだった髪を整えスッキリと括り、華やかな花郎服を身にまとい登場したソヌは、粗野だったムミョンと同一人物とは思えないほどの麗しさだ。花郎たちが普段から着ている青と白の衣装や赤の戦闘服でも気品が漂い、惚れ惚れしてしまう。
またソジュンと並び、「花郎<ファラン>」の世界観に華を添えている豪華すぎる共演者も本作の特徴だ。
ソヌが好意を寄せる亡き親友の妹・アロには国民的ヒロインのAraが扮するほか、ジディという偽名で花郎になる真興王にはZE:A出身のパク・ヒョンシク、都一の剣術使いでプレイボーイのスホにはSHINeeのミンホ、そのスホと犬猿の仲であるクールなパンリュにはト・ジハン、美麗な集団の中でもひと際妖艶なヨウルにはチョ・ユヌ、そして愛嬌たっぷりな最年少の花郎・ハンソンを演じているのが、本作でドラマデビューを飾ったV(BTS)...と、韓国を代表するイケメン俳優&K-POPスターたちが花郎に扮している。
特に、弟分として可愛がられ、「世界で最も美しい顔」ランキングで2年連続1位に選ばれた"テテ"ことVの愛らしい末っ子ぶりは、ファンからすればたまらないもの。常にソヌの後を付いて回り、夜にはこっそりソヌの布団にまで入り込んでしまうハンソン。彼がソヌに「おー!今日も男前だ」と笑顔で声を掛け、ソヌも「お前には負けるよ」と言い返すなど、2人のやり取りは見ていて微笑ましいものばかりだ。
実際、この「花郎<ファラン>」の出演を機に親しくなったソジュンとV、ヒョンシクのプライベートでの交流ぶりはファンの間ではよく知られている。主要キャストが撮影を振り返ったインタビュー&ナビ番組「豪華スター7人が語る!花郎<ファラン>インタビューSP」(KNTVにて10月11日に放送)でも、ソジュンやヒョンシクら"ヒョン"たちが、可愛い"マンネ"であるVに対して、愛情溢れるツッコミを入れまくっている様子は何とも微笑ましい。
まさに眼福シーンの連続である「花郎<ファラン>」だが、秀逸なOSTも特筆すべきところ。ARMY(BTSファン)からも注目を集めたVとJINが歌う「死んでも君だよ」や、パク・ヒョンシクの「ここにいるよ」、そしてソジュンが甘い歌声を披露した「互いの涙になって(ソヌ ver.)」も必聴のナンバーとなっている。
伝統衣装を美しく着こなし、仲間想いの人柄が垣間見え、演技力だけでなく歌手としての実力までが「花郎<ファラン>」で露わになったソジュン。同年代のスター俳優の中でも、カリスマ性に溢れ自然なリーダーシップを発揮する彼には、まだまだ秘めたポテンシャルを感じさせる。韓国のみならず、今後は海外でもその才能を開花させてくれるに違いない。
文=津金美雪
放送情報
花郎<ファラン>スペシャルナビ
放送日時:2021年10月11日(月)21:00~
豪華スター7人が語る!花郎<ファラン>インタビューSP
放送日時:2021年10月11日(月)22:00~
花郎<ファラン>
放送日時:2021年10月25日(月)20:00~
※毎週(月)20:00~(2話連続放送)
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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