SHAXが見せた驚きの完成度！U-KISS、SF9、ATEEZのメンバーが自ら演じたK-POPアイドル像

BTSの後輩グループとして躍進中のENHYPENを輩出し、世界的な注目を集めたオーディション「I-LAND」。今秋からはガールズグループを誕生させる「I-LAND」第2弾も始動するなど、"MZ世代"に向けて韓国のオーディション番組への注目度は高まる一方だ。

日本でもJO1やINIを生んだ「PRODUCE 101」シリーズを筆頭に、最近でも"ガルプラ"こと「Girls Planet 999:少女祭典」より誕生したKep1er(ケプラー)や、J.Y. Park×PSYがプロデュースした「LOUD」からはTeam JYP、Team P NATIONといった2組のデビューが決定するなど、昨今のK-POPブームを裏付ける盛況ぶりとなっている。

そんな"K-POP第4世代"が盛り上がりを見せる今、SF9、ATEEZらトップアイドルたちが"アイドル役"を演じ、K-POP業界の内幕を描いたドラマ「イミテーション」が今夏韓国で放送。豪華なキャスティングもさることながら、大掛かりなプロモーション展開が、大きな話題を呼んだ。

「イミテーション」は、同名の人気WEB漫画を原作とし、"デビューを目指す練習生が100万人いる"とも言われる現代の韓国で、本物のスターを目指す若者たちの姿を描いた物語だ。

本名のイ・ジュニョン名義で俳優としても活躍するU-KISSのジュンや、子役時代から俳優としてのキャリアを重ねているSF9のチャニのほか、ATEEZのユンホ、ジョンホ、ソンファ、サン、I.O.I出身のイム・ナヨンら、実際にアイドルとして活躍するメンバーが大集結している。スキャンダル、嫉妬、孤独、スター同士の恋......など、K-POP界のリアルな内幕が描かれたことでも注目を集めた。

最大の話題は、劇中に登場するアイドルグループ【SHAX】【Sparkling】【The Party】がドラマの世界を飛び出し、リアルな音楽活動を繰り広げたこと。人気グループのメンバーとして実際に活躍する彼らが、テイストの異なるアイドル役でパフォーマンスを見せたことで、「もしもこんなコンセプトのグループでデビューしていたら...」と妄想も膨らむ。

また通常のドラマOSTとは違い、劇中でパフォーマンスが披露された楽曲が多数揃った本作のOSTには、架空のグループとは思えない本格的なステージを披露した完成型アイドル【SHAX】の「MALO」「AMEN」、情熱的アイドル【Sparkling】の「DIAMOND」、成長型ガールズグループ【The Party】の「Show Me」などが収録。さらに劇中の番組「ノナダ(あなたと私とまた歌う)」で披露したコラボ楽曲や、最終話のコンサートステージで全出演者が合唱した感動の「星座」まで、実に多彩なコンセプトのナンバーが収められている。

こうした実力派の現役アイドルが、劇中でハイクオリティのパフォーマンスと共に披露した音源がコンビレーションアルバムにまとまるという試みは、"新たなドラマOST"として高い評価を獲得。U-KISSのジュン、SFのチャニ、フィヨン、ATEEZのジョンホらを配した【SHAX】と、ATEEZのユンホ、ソンファ、サン、Boys Republicのイ・スウンによる【Sparkling】に至っては単独でCDをリリース、【The Party】は人気音楽番組「ミュージックバンク」に出演を果たし、ドラマ期間中だけでは惜しいほどの充実した活動を展開。フィクションとリアルを行き来するような斬新な試みは、ドラマ鑑賞とはまた違った楽しさをもたらしてくれた。

昨今の過熱するK-POP第4世代ブームを象徴するかのようなドラマ「イミテーション」。所属グループの違う実在のアイドル同士が、"アイドル役"で共演するというリアリティ満載のドラマが制作されるという点は、K-POPオーディション文化が深く根付いた韓国ならでは。芸能界の内幕ものは多数あるが、とことんリアルさを追求した本作の世界観にどっぷりと浸ってほしい。

文＝川倉由起子

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