皇帝と呼ばれるジュノ(2PM)、母性愛をくすぐる「二十歳」の意外な姿と同級生との強烈なケミストリー

「二十歳」
「二十歳」

除隊後復帰作となるロマンス時代劇「赤い袖先(原題)」(KNTVにて4月16日より放送開始)が高い評価を得ているジュノ。これまで数々の名優が演じてきた名君イ・サンをカリスマ性溢れる佇まいで演じ、最高視聴率は17.4%を記録。切ないロマンスでも多くの女性視聴者を虜にし、俳優としてもさらなる勢いに乗る状況だが、そんな彼の無邪気な"20歳"の姿が楽しめる作品が、約7年前に初主演した映画『二十歳』(2015年)だ。

少年っぽさと甘さの残る若かりし日のジュノ(「二十歳」)
少年っぽさと甘さの残る若かりし日のジュノ(「二十歳」)

(C) 2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD. All Rights Reserved

ジュノと並び、同じく1990年生まれのカン・ハヌル、1989年生まれのキム・ウビンという今や主役級スターとなった3人が集結した本作は、どこか"足りない"男子たちが恋や夢に悩む底抜けに明るい青春グラフィティー。

絵が得意なドンウ(ジュノ)、女たらしの人気者チホ(ウビン)、優等生のギョンジェ(ハヌル)ら3人のクラスメートが、同じクラスの女子・ソミン(チョン・ソミン)に恋心を抱き、彼女をめぐるケンカの末になぜか意気投合。固い絆で結ばれた無二の親友になるも、二十歳を迎えた彼らを待ち構えていたのは理想と現実のギャップに悶々とする毎日で...というストーリーだ。

「二十歳」
「二十歳」

(C) 2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD. All Rights Reserved

日本でリメイクもされた大ヒット映画『サニー 永遠の仲間たち』(2011年)の脚色を手がけたイ・ビョンホン監督が、脚本段階からジュノを想定して執筆していたというドンウ役。

高校卒業後に浪人生となり、バイトに明け暮れながら漫画家を目指して東奔西走。理想と現実の壁にぶつかって葛藤する...という多くの人が一度は経験しそうなキャラクターを演じるにあたり、ジュノは、周囲の人の体験を聞いたり、自身の練習生時代の感情を思い出したりしながら役作りをしたという。他の2人に比べると物静かな性格のドンウだが、3人が揃うと陽気にハジけたり、時には体当たりのケンカをしたり。若さゆえのみなぎるパワーと、自分に素直な青年の姿を瑞々しく演じている。

ちなみに、2PMの年上メンバーに対しても臆せず、"俺様"的な発言も少なくないことからファンには"皇帝"と呼ばれるジュノだけに、純情で母性愛くすぐるドンウ役とのギャップも見逃せないポイントだ。

『二十歳』以降は、冷徹な"ソ理事"に扮した「キム課長とソ理事 Bravo! Your Life」(2017年)、本格的なラブストーリーに初挑戦した「ただ愛する仲」(2017)、入隊前最後の主演作となった「自白」(2019年)など、続々とヒットドラマに出演し、名実共に"演技ドル"の先駆け存在となったのは周知の通り。そんなジュノにとって、本作はある種のターニングポイントとなった役とも言えるだろう。

「ランニングマン<ピックアップ> #372」
「ランニングマン<ピックアップ> #372」

(C)SBS

さらに劇中では、奇しくも"同学年"の3人による息ぴったりの掛け合いも必見。演技なのか素なのか...その境目がもはやわからないシーンが随所にあり、その強烈なケミストリーは今では超貴重なショットばかり。その公開タイミングで、ジュノはカン・ハヌル、キム・ウビンと共に、韓国の国民的バラエティ「ランニングマン #372」にも出演。彼らは撮影を通してプライベートの絆も深めたようで、ジュノは翌年のキム・ウビン主演ドラマ「むやみに切なく」(2016)にカメオ出演を果たしている。

確かな実力で超一流の演技ドルに成長したジュノ。「ミセン -未生-」(2014年)でブレイクしたカン・ハヌル、「相続者たち」(2013年)で脚光を浴び、闘病から復帰した今、主演作が相次いでいるキム・ウビンとのトライアングルは、奇跡のような輝きに満ちている。彼らが織りなす、どんな世代の心にも届いて胸を熱くさせる最高の青春群像劇は、今ふたたび見るべき1作と言えそうだ。

文=川倉由起子

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放送情報

二十歳
放送日時:2022年4月14日(木)22:00~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV

ランニングマン<ピックアップ> #372
放送日時:2022年4月20日(水)7:00~
チャンネル:KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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