世界で最も成功したTVシリーズ「NCIS」の次の舞台はハワイ！ヴァネッサ・ラシェイが主役のジェーンを演じて思うこととは？

2003年に米国CBSで放送を開始して以来、世界で最も成功したTVシリーズとして人気を誇る「NCIS ネイビー犯罪捜査班」の最新シリーズとなる「NCIS: ハワイ」の日本初放送が決定した。

ロサンゼルス、ニューオーリンズに続いて新たなシリーズの舞台となるのは、パールハーバーに海軍の軍事基地があることでも有名なハワイ。ここを拠点とするNCISチームが、海軍をめぐる事件や国家安全保障に関わる事件の解決に奔走する姿が描かれる。

これまでの「NCIS」シリーズ同様、メンバーたちがさまざまな事件に挑んでいくスリリングなアクションとサスペンス、地元密着のアットホームな人間ドラマを描くだけでなく女性の活躍にもスポットを当てており、「NCIS ネイビー犯罪捜査班 シーズン19」とのクロスオーバーエピソードも好評で、すでにシーズン2が決定！大ヒットシリーズに新たな波を起こしている新シリーズに注目だ。

海外ドラマ専門チャンネル「スーパー！ドラマＴＶ #海外ドラマ☆エンタメ」での7月18日(月)から放送に先駆け、「NCIS: ハワイ」でシリーズ初の女性指揮官となる特別捜査官ジェーン・テナントを演じるヴァネッサ・ラシェイにインタビューを敢行。アクションの多い作品で演じる大変さや、自身の生い立ちから演じる役への影響などを語ってもらった。

――「NCIS: ハワイ」のオーデションを受けた時、うまくいきましたか？また、非常にアクションが多い役柄ですが、何かトレーニングされましたか？

「オーディションに関して、製作陣が紙の上で役者を見るのは大変なことだと思います。俳優はオーディションのとき、いつも失敗したと感じるんです。皆で(オーディションの)自分たちの映像を見たとき、面白かったです。ノア・ミルズ(ジェシー・ブーン役)やジェイソン・アントゥーン(アーニー・マリク役)、アレックス・タラント(カイ・ホルマン役)、そしてトリ・アンダーソン(ケイト・ウィスラー役)も笑っていました。みんなで「素晴らしい映像」だって話しながら、自分たちのあら探しをするんです。いじられ役者のようにね。

ジェーン・テナントは私の人生と似ている部分があります。私には3人の子供がいて、昨日は朝6:30に出勤。帰宅は21:45くらいでした。長男が悪夢で目が覚めてしまい起きていたから、寝かしつけました。それから皿洗いをして、今日のためのセリフを暗記。私は家庭と仕事をやりくりしていて、ジェーンは、家庭・国・仕事をやりくりしている。そのような自分の人生の真似は大好きです。

アクションに関しては全員、気が付かなかったけれど、あちこち身体のツッパリを感じます。運動不足ではないけど、柔軟運動とか走るシーンとか。車でレストランを見張っているシーンで、監督の「行け」という指示と共に、全速力で現場に駆けつけたの。そうしたら、膝、足の付け根、ふくろはぎ、そして腕に負担が来ました。放送は3秒だけ。ノアから「ヴァネッサは飛んでたよ。一番早く走ったシーンだよね」と。本当にもう無理。トム・クルーズ走りをしました(笑)。そしたらヤズ(ヤスミン・アル＝ブスタミ(ルーシー・タラ役))が、監督に「ヴァネッサがやってできたから、ヤズ同じようにやって」って言われたって。ジェイソンには、私が「走ってくれる？」と聞いたら、断られました。タイピングで指が痛いそうよ。他には、みんなノアのエルボーブロックは覚えました」

――ドラマで有色人種の女性上司役は、珍しいことです。ジェーンはどのような存在ですか？

「おっしゃる通りです。今まであまりないことですが、まさに時が来て製作陣が率先して取り組んでいます。実際には、テレビに映らないだけで女性の特別捜査責任者はいます。私がその役を演じられることは光栄です。毎日、チームのおかげだと感謝しています。安っぽいセリフの様だけど、皆が私を仕上げてくれる。本当にみんなで「NCIS: ハワイ」なのです。

このことは今後、スタンダードになると信じています。このような立場の女性が、家庭と仕事を両立することが日常になるでしょう。母親が娘を送迎し、元夫とやりくりする。そして、数百万ドルの犯罪の取り締まりもこなせる。銃を持ち崖からも飛び降りる。子供たち、女性、男性も皆にそれが可能と知ってほしいです。ジェーンと同じような少数派の女性が、作戦とチームを指揮し、優雅さ・思いやり・弱さ・誠実さ・尊敬があればできるってね。

私にとっては、ジェーン・テナントは完璧な役です。人という意味で全て網羅している。不可能はないけれど、弱いところもある。ついていない日もあるし、恋しい時もある。そんな姿も描かれています。1日の最後にハグしたいし、思いやりや友情も欲しい。彼女は、チームからたくさん貰っていますね。その他にも彼女の弱さは描かれているけど、本作で見て欲しいから、今は言わないでおきます。

ジェーン・テナントは面白い役。私の現実の世界も楽しいです。自分が何かするとき、もしジェーンならどうするか？私の考えと彼女の考えを2つ合わせてみようってジェーン・テナントから、私自身も刺激を貰っています」

――ヴァネッサは、フィリピン出身。そして空軍基地で生まれたとお伺いしましたが、ジェーン・テナント役にどのように影響していますか？また、ハワイにいるとフィリピンに心が戻ることはありますか？

「私のチームのメンバーは皆、幾つものバックグラウンドがあります。私たちがハワイで初めて会った時、撮影のためいなかったアレックス以外全員が集まって、それぞれの役のバックグラウンドを聞きました。私のチームのもう一人の女性は、嫌なやつです。まだ知らないだろうけど、ルーシー・タラは次のテナントよ。気をつけないと(笑)。皆、自分の人生を役に生かして欲しいです。

私の子供時代は、空軍基地の子供でした。私は敬意・名誉・犠牲を理解し、軍に対する心もあります。NCISにも行ったし、みんなでパールハーバーにも訪れた。アメリカ独立記念日にそこに座り、ここに居る意味を理解しました。海軍の象徴、そして存在としてとても慈悲深かった。だから、自分の過去を役に取り入れて思うのが、全員が真の名誉や祖国への愛を役柄に感じているということです。

オアフ島でのフィリピンの文化に限ると、ここは在フィリピン人が多いです。私はフィリピンの基地生まれたけれども、その後一度もフィリピンに戻っていない。でも、フィリピンの人たちのことは大好きよ。家族みたいに「ヴァネッサ！」と声をかけてくれます。

そして、フィリピンで言うショウパウこと、マナプア(ハワイローカルフードの肉まん)。みんな一緒にいたけれど、ジェイソンだけ一緒に食べました。マナプアは完璧なおやつよ。アレックスがハワイに到着したとき、彼は家族を残してきて、ちょっとホームシックだったの。アレックスにマナプアをあげたら、彼はすぐに「もう一ついい？」って。気分があがる魔法のおやつですね。現場の軽食はずるいのよ。ヤズとジェイソンは常にケータリングの場所にいるの。彼らの愛情表現はおやつ。「これ食べる？」「これ初めて見た」って感じで」

――アクションが多い作品なので、皆よく怪我をするそうですが本当ですか？

「みんながケガをするって言うのは、ジョークのように言っています。気づかないうちに、走っているとき、車から出るときも小さなケガがあります。アクションシーンは、スタント班だけでなく水上班もすごいの。水の巨匠を筆頭に、最高のメンバーです。だからジョークが言えます。ケガを軽く考えていないし、製作者も非常に重く受け止め、みんな理解しています。デスクに座っているわけではないし、0から60まで素早く行動する。ジョークから話が盛り上がり、そして私たちは家族のように一丸となっているから、素敵な作品になっています。

作品を充実させ、心あっての演技。ジェーン・テナントは心暖かい女性で、チーム全体が暖かいです。ケガをしたり、ストレッチをすべき時に座っておやつを食べていることもあるけど、楽しいです。

アクション自体はシーンを見るとこなせています。でも、もし難しければ素晴らしいスタント班がいる。複数の代役とアクション監督もいる。アクション監督は完璧です。みんなにクレジットをあげたい。多くのシーンの隠れた英雄ですね」

文＝HOMINIS編集部

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