阿座上洋平が語る"美しい絶望"──『勇者刑に処す』ザイロ役に込めた覚悟と信念
声優
2026年1月3日(土)より全国28局にて順次放送開始されるTVアニメ『勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録』。
HOMIISでは放送に先駆けて主要キャストへのインタビューを3週連続でお届けする。
第1弾は、元聖騎士団長という異色の経歴を持ち、過酷な任務に挑むザイロ・フォルバーツを演じる実力派声優・阿座上洋平が登場。絶望の中に希望を見出すキャラクターの深層、命の価値が揺らぐ世界観への向き合い方、そして収録現場での熱演の裏側まで──阿座上が語る"ザイロ"のすべてに迫る。
――ザイロ・フォルバーツというキャラクターは、元聖騎士団長という立場でありながら、「勇者刑」に処されるという非常に特異な経歴を持っていますが、演じる上で難しかった点や、気を付けた点はありましたか?
「ザイロの刑務記録は『信じていたものから裏切られる』という絶望からスタートします。基本的には他人を信じず、テオリッタには辛く当たり、他の勇者に対しては戦術の駒としか捉えていない印象でした。しかし、かといって『人』への希望を失っているようには見えません。救える命があれば奔走し、本当は人を信じたいという想いが胸の奥にあるのだと思います。
また彼の言動はいつも荒々しく、会話も必要最低限で済まそうとするイメージですが、言葉ひとつひとつには意味があり、時々キザなセリフを吐くこともあります。こう見えて彼の趣味は読書や詩作であり、そういった要素が彼が紡ぐセリフにも表れているような気がしています。
ザイロという役は時々表面に浮いてくる泡のような要素をキャラの印象がブレない程度に掬い上げて演じている事が多いです。正直とても難しいのですが、やり甲斐もあります」
――本作はタイトル通り、「勇者」が刑罰という形で描かれている点が非常に印象的です。この作品の世界観で魅力に感じた部分や、挑戦的に感じた部分はありますか?
「まずザイロとしてこの作品に生きる上で、現代の死生観を改めなくてはと感じました。『死んでも蘇生できる』『死ぬ度に自我を失う』という設定に関して個人的には恐怖を抱きましたね。死という概念が曖昧な世界では、生きる目的すら曖昧になってしまうのではないかと。まさにダークファンタジーと言った雰囲気で、創作物としては好みなのですが...(笑)。
しかし、こうして作品を俯瞰してみると、勇者刑という刑罰はあまりにも残酷でいたましいものですが、『魔王の討伐』という命の浪費としか思えない無謀な任務が、皮肉にも彼らにとっては『生きる目的』となってしまっている気がします。面白い発見でした」
放送情報
TVアニメ『勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録』
2026年1月3日(土)より全国28局にて順次放送開始
※第1話は60分拡大スペシャル
※第2話は1月15日より毎週木曜放送
出演:阿座上洋平、飯塚麻結、石上静香、堀江 瞬、土岐隼一、上田燿司、松岡禎丞、福島潤、千葉翔也、日笠陽子、中村悠一、大西沙織
詳しくは
こちら







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