4月より2クールにわたって放送されたTVアニメ「フルーツバスケット」の1st seasonのスペシャルイベントが、10月19日に埼玉・三郷市文化会館で開催された。昼の部のステージには主人公・本田 透役の石見舞菜香をはじめ、草摩由希役の島崎信長(※「崎」は正しくは「立さき」)、草摩 夾役の内田雄馬、草摩紫呉役の中村悠一、草摩紅葉役の潘めぐみ、草摩潑春役の古川慎、草摩はとり役の興津和幸、草摩綾女役の櫻井孝宏、草摩杞紗役の上田麗奈、草摩燈路役の大地葉、草摩利津役の河西健吾、魚谷ありさ役の種崎敦美(※「崎」は正しくは「立さき」)、花島 咲役の佐藤聡美の13人が登壇した。
キャスト陣が印象に残っているシーンを振り返るコーナーでは、潘が第5話で由希たちが透を迎えに行ったシーンを挙げると、石見が「原作で泣いたシーンだったんですけど、より深みを増して感じられました」と吐露。すると島崎は「夾が透の手をつかんだ直後に、だいぶ後ろにいた由希が透の手をつかんでいたので、ものすごい勢いで走ったんでしょうね(笑)」と分析して会場を沸かせた。
櫻井は第13話の綾女が登場するシーンをピックアップ。理由について「フィーチャーしてあげないと誰も選んでくれない」とコメントして笑いを誘うと、収録現場では「もっとテンションを上げてくれ、そんな生ぬるいものじゃない」と指示が入ったことを明かし、「冒頭からクライマックスのテンションでやりました」と役ならではの苦労を語った。そんな綾女の弟役の島崎は「すごいですよね。朝に収録したんですけど、綾女兄さんのテンションなんですよ。アフレコ直後の櫻井さんの表情をいまだに覚えています」と振り返ると、櫻井は「お見せできません」とぐったりしながら返した。
そして、第24話の夾の本当の姿が明かされた場面で透が思いを伝えるシーンは石見、内田、島崎が挙げ、内田は現場が感動の涙であふれていたことを明かした。石見は「アフレコで泣いてしまって表現したい形が伝わるのか不安だったんですけど、中村さんに心でお芝居することを許してくれる現場だから」とアドバイスをもらったことを打ち明けた。
他のキャストを動物に例えるコーナーでは、石見はほんわかな雰囲気で羊、河西は猪突猛進なイノシシとの声が上がると、イノシシの鳴き声で返す河西の姿に笑いが起こった。さらに、元気でパワフルな潘はネズミ、普段の服装がカラフルな櫻井は南国の鳥みたいとの意見が飛び出す中、興津が「昨年の夏に買いました」と自身が演じるはとりの干支の辰にかけた、胸元のタツノオトシゴのネックレスを披露して観客を驚かせた。
また、心理テストのコーナーで4択から選んだ回答が「自分の隠しているもう1つの顔」だと説明された中村。「甘えん坊」という診断結果にうなずく周りの反応に「そんなにむき出しにして歩いてる?」と驚くと、上田に「休憩中にネコの動画をよく見ています」と明かされ、「あまり赤裸々に話さないように」と恥ずかしがる一幕も。一方、イケイケお調子者と明かされた内田は、盛り上げ役のムードメーカーとの説明に納得した表情を見せるも、石見が「パリピでいらっしゃいます」と笑顔でツッコミを入れた。
その後、原作コミックス第9巻の「恐怖の雨宿り」の朗読劇を実施。雨が止むまでの間、怖い話を繰り広げる出演者たちのアドリブが披露され、内田が台本をめくれないハプニングが起こるなど、笑いがあふれる展開となった。さらに、ステージには第1クールのオープニングテーマ「Again」を歌ったBeverlyが登場。同曲を披露し、華麗な声を響かせて会場を魅了した。
最後に、内田は「彼らの心の変化を最後まで見届けてください」とアピールし、島崎は「楽しい時間が過ごせて幸せでした。次は由希にとって大きな成長があるので見守ってください」と2020年放送の2nd seasonに向けてメッセージを送った。石見は「楽しかったですか?」と観客に問いかけ、大きな拍手が戻ってくると「(1年前)初めて皆さんの前に立った時は不安な気持ちが強かったんですけど、今日はすごく楽しみな気持ちで迎えることができました。それは、この作品のファンの皆さまが温かく優しい言葉をかけてくれたからです。私はこの作品だけでなく、ファンの皆さんも大好きです」と感謝の気持ちを伝え、イベントは幕を閉じた。
文=永田正雄
放送情報
TVアニメ「フルーツバスケット」2nd season
2020年放送
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