TVアニメ「白い砂のアクアトープ」のラジオ番組「白い砂のアクアトープ アクアリウム・ティンガーラ館内放送局」出張イベントが、1月29日に東京・科学技術サイエンスホールで開催。ステージには海咲野くくる役の伊藤美来と宮沢風花役の逢田梨香子のほか、イベント中盤からはオープニング曲を担当しているARCANA PROJECTのメンバーも登壇した。
冒頭でくくると風花が歌う「君といたアクアトープ」が会場に流れ、レコーディングを振り返った逢田は「風花として歌うのが初めてだったのですごく緊張しました。でも、くくるが歌ってることに感動しちゃった(笑)」と笑顔を見せた。また歌いたいという逢田に「風花のアイドルソングも聴いてみたい」と伊藤が口にすると「夏凛とうどんちゃんと風花とくくるの4人でアイドルグループを作りたい」と逆に提案され、「アイドル衣装とか似合うかな、くくるってこの作業着のイメージだから。でも夢は広がりますね」とまんざらでもない様子を見せた。
作品の思い出シーンについて、逢田は「空也の『大人になると飲みたくなることもあるんだよ』というセリフがちょっと好き」と答えて空也推しであることを明かすと、伊藤もくくる役として櫂推しであることを告白。恋愛トークに花が咲くと、風花の登場でくくるに乙女らしさが芽生えたことに触れ、幼なじみの櫂より風花との仲が進展していたことに「風花には勝てないんですよね~」と櫂役の土屋神葉も嘆いていたことを明かした。
ラジオ番組恒例のコーナーに移ると、リスナーの失敗談を2人が「なんくるないさ」と言いながら次々と励ましていく。自身の失敗談も交えながらトークを展開する逢田は「炊飯器で水を入れずに米を空炊きしたことがあって、ふたを開けた時にぽろぽろのお米が保温されている絶望感はすごかった」と同情を誘うと、伊藤も「冬にコンビニで買ったアイスを台所に置きっぱなしにして全部溶かしたことがある」と共感するなど、笑いに包まれるトークを繰り広げた。
クイズコーナーではARCANA PROJECTより花宮ハナ、相田詩音、空野青空の3人がステージに登場。逢田からオープニング曲「たゆたえ、七色」の印象を聞かれ、「波の音から始まることに驚きました。海や沖縄をイメージしたディレクションになっていたので、アクアトープにぴったりな曲になったと思います」と言及。MVも沖縄で撮影したことが明かされると、「今まで県外に行くことがなかったので遠征してメンバーの絆も深まりました。学生もいて5人そろって食べることが少なかったので、1日目の夜にステーキを食べたのは新鮮でした」と思い出を語った。
様々なシチュエーションでくくると風花どちらがいいのか選んでもらう企画では、3人が札を上げて回答。「悩み相談をするなら」「親友にするなら」など次々と出される中、「自分が男性として彼女にするなら」という問いに、アピールタイムで伊藤は「一緒にいてずっと笑顔でいられるし、行動力があるからデートでどこに行くのか困ることがない」と力説。しかし、全員に風花の札を上げられ、「くくるは行動力があるけど行くところは水族館か海の2択だと思いました」との回答に、「想像するとその2つしかないかも」と伊藤もしぶしぶ納得。すると、逢田が「同じ趣味の人ならいいよね」と優しくフォローを入れて、風花らしい励ましぶりを見せていた。
その後は5人そろってARCANA PROJECTによるライブが行われ、オープニングテーマとなった「たゆたえ、七色」「とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか」の2曲を披露。MCで「楽曲のレコーディングの時は沖縄の自然の雄大さや海の輝きをイメージしながら、自分も海と一つになったかのような気持ちで挑ませて頂いたのを思い出します。物語が進んでいく中でくくると風花に元気をもらったので、私たちも皆様を勇気付けられるように歌います」と思いを伝えると、観客を魅了する優雅な息の合ったパフォーマンスに会場から盛大な拍手が送られた。
感動の雰囲気に包まれる中、再び登場した伊藤は「ラジオで徐々に設定を固めていたククルンジャーの朗読劇をやります」と宣言。伊藤の特撮好きに巻き込まれた逢田は意を決して、「くくると風花は一切出てこないですからね」と観客に向かって前置きをしつつ、悪の組織の女性幹部と怪人を熱演した。全人類海洋生物化計画を阻止するククルンジャーの活躍をよそに、ククルンジャー変身セットのCMを入れるなど笑いの絶えない進行で会場を沸かせた伊藤は、拍手喝采の様子に「楽しかったのは私だけじゃなくて良かった」とホッとする表情を見せた。
最後に、逢田は「皆さんの前にこうして立つのは12月のイベントぶりかな。久々な感じがしますけど、くくると風花として立つステージは本当に楽しくて気持ちが温かくなります。今日もこうして皆さんと会えて本当に良かったです」と作品を愛するファンに向かって感謝を伝えた。伊藤は「館内放送局の雰囲気でやらせて頂いて、私自身はいつものまったりとした雰囲気はありつつ、お腹が痛くなるくらい笑うこともありましたが皆さんは楽しんで頂けましたでしょうか」と問いかけると、再度の大きな拍手を受けて「まくとぅそーけーなんくるないさ」と沖縄の方言でそれに応え、手を振りながらイベントを締めくくった。
文・撮影=永田正雄
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