寺島進のはまり役となった刑事ドラマ「駐在刑事 奥多摩渓谷・殺意の夜想曲」

「駐在刑事 奥多摩渓谷・殺意の夜想曲」(ホームドラマチャンネル)
「駐在刑事 奥多摩渓谷・殺意の夜想曲」(ホームドラマチャンネル)

2014年に初回作「駐在刑事 奥多摩渓谷・殺意の夜想曲」が放送されて以降、長期に渡りシリーズ化されている寺島進主演の"駐在刑事"。

寺島が演じるのは、警視庁捜査一課から東京郊外の奥多摩へ赴任してきた警察官・江波敦史。赴任早々、イヌの救助をしたり、行方不明の老人を探し出したりと住民に頼りにされ、あっけらかんとした性格も相まって、あっという間に街に溶け込んでいる。そんな人情味あふれる駐在さんを、寺島らしく、正義感たっぷりで、それでいてキュートに演じている。

なぜ捜査一課のバリバリの刑事だった江波が町の駐在さんになったのか、なぜ奥多摩警察署に赴任することになったのか? 江波が関わった過去の事件を絡めながら、物語は佳境へと向かっていく。

警察官・江波が奥多摩に赴任して数カ月したある日、自殺のスポットとして有名な昇天峡で男の遺体が発見される。現場検証に立ち会った江波は、その男の顔に見覚えがあった。かつて、闇金がらみの殺人事件で追っていたものの、警視・加倉井国広(北村有起哉)からの指示で逮捕できなかった山崎正司(山口祥行)だったのだ。

その事件では容疑者とされた中瀬由紀子(杉本彩)が取り調べ中に自殺し、捜査は打ち切り。江波としては後悔してもしきれない、忘れることができない事件だった。そんな折、奥多摩の住人で体の不自由な小山康彦(竜雷太)が行方不明に。娘の初音(星野真里)、山岳ガイドらとともに捜索を開始した江波は、山中で足を滑らせ動けなくなっている康彦を発見。携帯電話もつながらず助けも呼べない状況に、江波は康彦をおぶって下山することに。康彦が無事に見つかり、住民からも感謝され、ほっと胸をなでおろす江波だったが...。

一方、昇天峡の事件では、現場からほど近いガソリンスタンドで山崎の兄貴分の重村和幸(本宮泰風)が防犯カメラに映っており、事件との関連が疑われていた。以前の殺人事件も、今回の山崎の死にも重村が関わっているとにらむ江波だったが、重村本人は知らぬ存ぜぬの一点張り。そこで昇天峡やその周辺を調べ直していると、不可解な点が数多くあることに気づく。

本作は、奇想天外なトリックとスピーディーな展開、ミステリーの醍醐味をぎゅっと詰め込んだ爽快な一作となっており、たった1人になっても、事件解決のため、住民のために必死に汗を流す人情派の駐在さんを穏やかさと迫力が同居した演技で寺島が体現した。

文=石塚ともか

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放送情報【スカパー!】

駐在刑事 奥多摩渓谷・殺意の夜想曲
放送日時:1月2日(火)21:30~
放送チャンネル:ホームドラマチャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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