上川隆也が実在の新聞記者を熱演し、実録ドラマとドキュメンタリーで未解決事件を徹底検証!「NHKスペシャル 未解決事件 File.01 グリコ・森永事件」

2000年2月12日。戦後の犯罪史上に刻まれた「グリコ・森永事件」の完全時効が成立する日。読売新聞の記者・加藤讓(上川)は、忸怩たる思いの中、時効を報ずる無念の原稿に向かっていた。15年以上にわたり、この事件を追い続けてきた加藤。そのすべての始まりが、1984年、江崎グリコ社長が誘拐され、現金10億円と金塊100キロを要求された事件だった...。
あごひげを蓄え、ややくたびれた様子の2000年と、仕事に全身全霊を捧げている、血気盛んな大阪府警記者クラブ・捜査一課キャップ時代を演じる1984年という、2つの時代の加藤を演じ分ける上川。味わい深い背広のシルエット、常に吸い続けるタバコなど、誰もがエネルギッシュだった昭和時代を感じさせる出で立ちで、大事件と日夜向き合う新聞記者というパワフルな役どころに確かな存在感を与えている。そんな上川が本作で挑戦したのが、全編を通しての関西弁だ。

2011年6月13日に行われた本作の記者会見で、「加藤記者が関西弁で話されているのを忠実に再現していますので、すべてのセリフが関西弁。ここまでコテコテに関西弁で演じたのは実は僕自身初めてのことでした」と語っている上川。「他の新聞社に負けないスクープを捕まえる」というプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも仕事に打ちこむ加藤を、熱のこもった関西弁と張り詰めた表情で見事に演じている。

そんな加藤も、戦友とも呼べる同業他社の毎日新聞・大阪府警記者クラブ遊軍記者の吉山(池内博之)の前では、緊張の糸がゆるむ。なかでも、第2話で加藤と吉山が酒を酌み交わすうち、酔いが廻った加藤が本音を明かすシーンでの上川の熱演は必見だ。

レトロなネクタイ柄やダイヤル式のブラウン管テレビと電話機など、昭和時代の空気を再現するためのこだわりも素晴らしい本作。日本犯罪史上に残る未解決事件を追った人々に迫った社会派ドラマを、上川の熱演に注目しながら味わってほしい。

文=中村実香

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放送情報【スカパー!】

NHKスペシャル 未解決事件 File.01 グリコ・森永事件
放送日時:2023年12月30日(土)12:00~、2024年1月4日(木)17:30~
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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