波瑠が実力を余すところなく発揮!出世作「あさが来た」で見せたのびのびとした演技に注目

幕末から明治の大転換期を生き抜いた女性実業家・広岡浅子をモデルにした物語で、波瑠はヒロイン・あさの少女時代から晩年までを演じる。初登場シーンでは、大きな木に登り、姉のはつ(宮崎あおい ※「崎」は正しくは「たてさき」)を元気な声で呼ぶなど、フレッシュな演技で、あさの純真さを表現。ほかにも、道端でチャンバラごっこに勤しむ子どもに絡んだ際の無邪気な笑顔や、嫁入り前の教育として母・梨江(寺島しのぶ)から針仕事を習うも指に針を刺してしまった時にする困り顔など、くるくると変わる豊かな表情で観る者を魅了する。また、許婚である新次郎と同じ時間を過ごす場面では、彼の背中をうっとりと見つめるものの、いざ笑顔を向けられると視線を外し、恥ずかしそうに唇を噛むといった、一喜一憂するあさの乙女心をセリフなしで見事に体現してみせた。

少女から新次郎の妻となり、当時はまだまだ少数派だった女性実業家として活躍しながら、母となり、祖母となり、そして日本初の女子高等教育機関の創立に尽力したあさ。彼女が波乱万丈の人生の中で着実に成長していくさまを、波瑠は歩き方などの仕草に加え、セリフを放つ声のトーンでも表現。緩やかなリズムの京都弁をベースに、少女時代は明るく元気に、仕事を通してさまざまな出会いを重ねるうちに落ち着いた口調になり、晩年はゆっくりとした優しい話し方へと変化させ、あさという人物に流れた歳月もしっかりと視聴者に印象づけた。

また、新次郎のもとへと嫁ぐ際の美しい白無垢姿や、色とりどりの和服、炭鉱夫と共に汗水流して働く際の作業着姿や銀行家としての第一歩を踏み出すためにあつらえた黒いドレスなど、あさを取り巻く環境はもちろん、時代の変化も一目でわかるさまざまな衣装も、波瑠はさらりと着こなしてみせた。

波瑠だけでなく、 薩摩藩士・五代友厚を演じたディーン・フジオカの大ブレイクのきっかけにもなった本作。あさの夫・新次郎役の玉木宏ら実力派俳優陣に支えられながら、その実力を余すところなく発揮した波瑠の、のびのびとした演技を存分に味わってほしい。

文=中村実香

この記事の全ての画像を見る

放送情報【スカパー!】

連続テレビ小説 あさが来た #1
放送日時:2024年2月1日(木)11:00~ ※毎週(月)~(木)3話連続放送
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

記事の画像

記事に関するワード