小泉孝太郎が情熱的な医師を演じた、ドラマ「病院の治しかた ドクター有原の挑戦」

主人公・有原修平に起用された小泉は、スクリーンデビューを果たした大ヒット映画「踊る大捜査線THE MOVIE2レインボーブリッジを封鎖せよ!」(2003年)や人気シリーズ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~」(2016年~)など刑事役の印象が強いが、今作で演じるのは医師。しかも時に「暴走特急」と呼ばれるほどの熱血漢だ。修平は東京の大学病院で研究医として活躍していたが、倒産寸前となっている実家の病院の現状を知り、輝かしいキャリアを捨てて潰れかけた地方病院再建のため奮闘する。医療材料の標準化やデータベース化、仕入れ先取引企業の適正化など、できることから実直に取り組む。理事長院長である叔父との対立、現経営陣やスタッフからの抵抗と、改革はなかなか一筋縄ではいかない。それでも確固たる信念を胸に諦めずに進む修平の決断と行動が、少しずつ周囲を変えていく。小泉の揺るぎない真っ直ぐな瞳が、凛とした声がその覚悟を物語る。苦労の末に各方面から優良病院のモデルと評されるまでに相澤病院を再生させた実在する医師・相澤孝夫をモデルに、素晴らしい情熱と生き様を小泉が体現してみせた。

多様な医療モノがある中で、ヒューマンドラマだけでなく病院経営という目線を加えた異色作。連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(2010年)や「コウノドリ」(2015年)など数多くの名作を生み出した山本むつみが脚本を手掛けた。また、修平とタッグを組んで病院改革を進める銀行の融資部次長・倉嶋亮介には高嶋政伸がキャスティングされ、真面目で実直な男を好演。他にも小西真奈美、浅田美代子、中村雅俊、光石研、大和田伸也と豪華キャストが脇を固めた。小泉をはじめとするキャストの熱演と切り口の斬新さも話題となり、同年の「東京ドラマアウォード2020」連続ドラマ部門で優秀賞を受賞するなど好評を博した。本作で、地方ならではの既得権益やしがらみ、既成概念をぶち壊していく主人公を熱く真摯に演じた小泉。「すべては患者のために」という揺るぎない信念と情熱が感じられる。その直向きな姿勢が新しい感動を生み出した。

文=中川菜都美

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放送情報【スカパー!】

病院の治しかた ドクター有原の挑戦(全7話)
放送日時:2月24日(土)12:30~
放送チャンネル:日本映画専門チャンネル
※同日19:10~スペシャル版を放送
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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