宮部原作の2002年映画「模倣犯」に出演したこともあった木村は、もともと宮部作品の愛読者であり、大ファンだったという。それゆえに本作の出演が決まり、「本当にうれしい」と大喜びだったという。そして監督は、「まぶだち」や「ロボコン」、そして間もなく新作映画「PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~」も公開される古厩智之が担当。モニターを見ずに、役者のそばで芝居に寄り添う古厩監督の演出に、木村も現場で全幅の信頼を寄せていたという。また脚本は、木村も出演したドラマ「名前をなくした女神」や、後に「べっぴんさん」「これは経費で落ちません!」などを手掛けることになる渡辺千穂が担当した。
本ドラマは2011年2月の、雪が降ることもある寒い時期に撮影。木村にとっては第1子の産休前に出演した最後のドラマとして当時の新聞をにぎわせた。また木村が命をかけて守ろうとする弟・守を、「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~」で注目を集めたばかりの中村が担当。そんな中村との共演を木村は「すごくかわいいお顔立ちと相反する男らしい内面を持っていて。弟役だけど頼もしく、お芝居に関してもすばらしかった」と振り返っていた。
先の読めないミステリー仕立てながらも、そこに描かれているのは、木村や中村によるせつなくも温かな家族のきずなであり、まさに宮部作品ならではの深い感動がある作品となっている。
文=壬生智裕
放送情報【スカパー!】
魔術はささやく
放送日時:3月29日(金) 10:30~
放送チャンネル:フジテレビTWO
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