映画「デスノート」シリーズ(2006~2016年)での夜神月役や映画「カイジ」シリーズ(2009~2020年)でのカイジ役、映画「るろうに剣心」 (2014年)での志々雄真実役など、世間をにぎわせた話題作の中でもインパクトのある演技で観る者に強烈な印象を与える役者、藤原竜也。主役から悪役、被害者から加害者まで、演じる役の振り幅の大きさは、他に追随を許さないほどだ。
そんな彼の演技の中でも、最も印象的なものは"哀"の芝居であろう。悲しみに打ちひしがれるシーンや、悔やみ、嘆き悲しむくシーンなど、彼の物まねをする芸人が粒立てて取り上げるのはやはり"哀"の演技をするシーンであるし、逆に言えば、藤原の"哀"の演技が観る者に与えるインパクトが大きいからこそともいえる。そんな藤原の"哀"の演技が堪能でき、彼の役者としてのポテンシャルが感じられるのが、映画「バトル・ロワイアル」(2000年)だ。
同作品は、高見広春の同名ベストセラー小説を深作欣二監督が映画化したもので、第43回ブルーリボン賞作品賞を受賞した話題作。中学のクラスメート同士が殺し合いをするというセンセーショナルな内容が話題となったが、殺し合いが進んでいくサスペンスアクション的な要素に加え、急に殺し合わなくてはいけなくなった驚きと絶望、にわかには信じられない戸惑い、殺さなければ殺されてしまうという焦燥、誰がどこから襲い掛かってくるのか分からない恐怖、友人だと思っていた者に対する不信感、最後に一目会いたい、思いを伝えたいという恋慕の情といった生徒の十人十色の心情を丁寧に描いており、絶望的な状況下での"人間ドラマ"という側面もあるエンターテインメント作品だ。藤原は主人公の七原秋也を演じ、第43回ブルーリボン賞新人賞を受賞した。
放送情報【スカパー!】
バトル・ロワイアル 4Kリマスター版
放送日時:5月4日(土)20:30~
放送チャンネル:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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